市政執行方針(令和8年度)

公開日 2026年02月24日

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令和8年度市政執行方針[PDF:237KB]

はじめに

 令和8年第1回登別市議会定例会にあたり、市政執行に関する私の基本的な考えを申し上げ、市民の皆様及び市議会議員の皆様のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

 令和8年度は、登別市総合計画第4期基本計画の初年度であり、今後10年間の道のりを見据えながら、時代の変化を捉えた新たな取組を進めることが重要と考えております。

 登別市総合計画第4期基本計画を策定する過程において、市民の皆様から多くのご意見をいただいたことから、課題を正確に捉え、その解決方法についても市民の皆様と議論を通して情報共有を図りながら、経済、福祉、文化など市政のあらゆる分野において、このまちを未来につなげるための取組を押し進め、その道筋を確実なものにしなければならないと強い責任を感じているところであります。

 このため、令和8年度の市政執行にあたっては、挑戦する行為によって『まち』の未来を構築することを主眼に、

第1に、「こどもたちの笑顔を守り、『まち』を未来につなげる」

第2に、「ふるさとのにぎわいを創出し、『まち』を未来につなげる」

第3に、「すべての市民の自分らしさを実現し、『まち』を未来につなげる」

第4に、「人口減少をはじめとした課題に戦略的に向き合い、『まち』を未来につなげる」

 この4つを柱に掲げ、『まち』を次代につなげるため、全力で取り組んでまいります。

 

第1「こどもたちの笑顔を守り、『まち』を未来につなげる」について

 

 はじめに、子どもたちの笑顔を守るためには、子どもたちが笑顔で過ごすことができる場所を用意するとともに、子育てに取り組む人たちが、どんな時も笑顔で子どもに接することができる環境を整えることが重要と考えております。

 このため、令和8年度においても、「こどもファースト」の考え方に基づき、子育て環境の充実に資する事業に最優先で取り組んでまいります。

 保育料については、令和7年4月より、第1子の保育料を平均15%程度引き下げるほか、多子軽減の対象範囲の拡充、第2子保育料の一部無償化を実施しておりますが、令和8年4月からは、子育てに取り組む人たちが経済的な不安を感じずにさらに子育てに取り組めるよう、保育所及び幼保連携型認定こども園等に通う第2子の保育料を所得階層に関わらず無償化いたします。
 また、認可外保育施設についても、第2子以降の保育料に対し所得階層に関わらず支援を行うことで、さらに多くの保護者の経済的負担を軽減いたします。

 加えて、市内公立保育所における副食費については、食材価格の高騰により、令和8年度から現行の公定価格まで引き上げることとしましたが、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用することにより、本市市民の副食費負担を令和8年度の1年間はゼロにし、子育て世帯における家計負担を軽減します。
 併せて、市内外の幼稚園、認定こども園等に通う本市市民の副食費について、公立保育所と同額を補助いたします。

 病児及び病後児に対応する病児保育事業については、「登別市こども計画」を策定するにあたり実施した「登別市子ども・子育て支援に関するアンケート調査」において、高い潜在ニーズが確認できたことから、令和9年4月からの運営開始に向け、着実に準備を進めてまいります。

 また、本市においては、西胆振圏域でいち早く乳児等通園支援事業、いわゆる誰でも通園制度を実施してきましたが、その利用者から利用時間拡充を求める声を多くいただいたことから、乳児等通園支援事業と同様、生後6カ月から3歳未満児を対象とする一時預かり事業を新たに実施することとし、子育て環境の一層の充実を図ります。

 保育環境の整備については、さらなる体制の充実を図るため、市立鷲別保育所について、将来の民営化を目指し、令和8年4月より、市内に事業所を有する学校法人にその運営を委託するほか、市立保育所照明のLED化を他の施設に先んじて進めるとともに、老朽化した遊具の更新を行います。

 また、子育て支援については、令和7年4月より、こども家庭センターにおいて、妊産婦・子育て世帯・子どもに対し、一体的な相談支援を行ってまいりましたが、さらに令和8年度においては、これまでの産後子育てママ派遣事業を拡充する形で、子育て世帯訪問支援事業を開始し、子育て等に不安を抱える世帯に対し、家事支援や育児・養育支援、子育て相談等を包括的かつ継続的に実施してまいります。

 さらに、こどもの権利が尊重される社会の実現に向け、こどもの権利に関する普及啓発に努めるほか、地域全体でこどもたちを見守る仕組みを構築するきっかけとするため、「こども食堂」の取組を引き続き支援してまいります。

 次に、子どもたちの笑顔を守るためには、子どもたちがその能力や興味に応じ、十分に学び育つ環境を整え、次代を担う人材を育成することが重要になるものと考えております。

 教育分野においては、令和7年度に策定する新たな「登別市教育大綱」に基づき、教育委員会の取組を広範に支援してまいりますが、このうち学校教育においては、タブレット端末の更新を年次的に進めるほか、通信環境の向上に向けネットワークの改善を図るなど、学力向上の実績も踏まえながら、ICT教育のさらなる推進に向けた取組を重点的に支援してまいります。

 また、令和11年度までに、全小中学校のすべての教室に冷房設備を整備できるよう重点的な支援を行うこととし、令和8年度中に、少なくとも市内1校で冷房設備の設置が完了するよう、国の財源を活用することを前提に、令和7年度の補正予算から引き続き支援いたします。

 小中学校の統合については、幌別中学校と登別中学校の統合にあたり、生徒が安心して楽しい学校生活を送られるよう、家庭や地域の協力を得ながら、教育委員会の取組を支援するとともに、その後の学校適正配置に関する取組についても、引き続き重点的に支援してまいります。

 学校給食費について、本市においては、食材価格の高騰等により、令和8年度から10%引き上げることとしましたが、小学校分に関しては、国が月額5,200円の負担軽減措置を講じる考えを示しております。しかし、この措置のみでは保護者の実際の負担額全額に満たないことから、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、令和8年度の1年間に限り、その不足分について市が負担するとともに、中学校分についても、本来引き上げとなるところ、令和6年度と同額となるよう、教育委員会の取組を支援いたします。

 また、学校給食センターについては、昨年12月に本市から室蘭市に行った延期の申し入れに対し、本年2月2日付けで応じることはできないとする回答をいただきました。
 現在、この回答の趣旨等を確認しながら、継続協議について室蘭市に再度申し入れしたところであり、今後の方針を決定するまでの間、これまでどおり現センターの運営を行いながら、安全・安心に学校給食を提供する手法について引き続き検討してまいります。

 また、下校後における放課後児童の環境整備については、放課後児童クラブを併設し、児童センター級の施設として整備する予定の(仮称)富岸児童館について、令和8年度より基本設計に着手し、令和11年度中の開設に向け、着実に取組を進めてまいります。
 また、児童館照明のLED化を他の施設に先んじて進めるとともに、児童館・児童クラブに冷房設備を整備し、放課後児童の育成環境向上に努めます。

 文化・スポーツについては、教育委員会の新庁舎移転を契機として、市民会館を拠点に更なる振興が図られるよう、教育委員会とともに、登別市文化協会や登別市スポーツ協会、一般財団法人登別市文化・スポーツ振興財団をはじめとした市内の文化・スポーツ関係団体との具体的な協議を進めてまいります。

 市立図書館の今後のあり方については、昨年12月の教育委員会において、市立図書館をショッピングセンターアーニス2階に移転する考えがまとめられて以降、これまでの経緯を踏まえ、各団体とも意見交換を重ねながら検討してきたところでありますが、今般、15年後から20年後を目安に新市立図書館を建設することを目標に、これに向けた協議を新たに開始する方針をまとめました。
 そのうえで、新図書館建設までの期間、文化の振興、市民生活の向上、地域経済の活性化など大きく三つの要素を分析し、多方面にわたり機能・効果が向上されるよう、同時進行で市立図書館をショッピングセンターアーニスに移転することといたします。
 アーニス内の図書館機能については、今後具体的な規模や機能充実に資する設備等を有識者を交え検討いたしますが、図書館機能の強化・向上はもとより、市立図書館の移転を商業施設の活性化のみならず、中央地区の生活に根ざしたまちづくりにも活かすべく、教育委員会とともに強力に推進してまいります。

 

第2「ふるさとのにぎわいを創出し、『まち』を未来につなげる」について

 

 はじめに、ふるさとのにぎわいを創出するためには、本市の強みである観光をさらに強化し、全市的な経済効果につなげることが重要と考えております。

 観光振興ビジョンの策定については、これまで策定委員会やワーキンググループはもとより、観光関連事業者や市内団体、町内会等と意見交換を実施し、今後10年間の登別観光の目指すべき方向性を議論してきたところであり、令和8年度は、その結果も踏まえてビジョンを策定し、事業の優先順位や財源も含め、より具体的な取組を示すアクションプランを示してまいります。
 また、ビジョンの推進を含め、地域全体で戦略的に観光地域づくりを行う体制を整えるため、登別国際観光コンベンション協会、登別商工会議所をはじめとする団体等と連携し、明確な役割分担の下、DMOの設立を目指し、取組を進めてまいります。

 さらに、市民がアイヌ文化に触れる機会を創出するとともに、市内観光施設の利用促進を図るため、アイヌ政策推進交付金の活用により、登別・ウポポイ周遊促進事業などを実施します。
 その他、さらなる観光魅力向上を図るため、登別温泉地域では大湯沼川天然足湯の改修に向けて実施設計などを行うほか、泉源公園に温泉熱を利用した融雪設備を導入するための準備を進めるなど、観光施設の整備を進めてまいります。
 加えて、災害復旧として、地獄谷川周辺の災害復旧工事や温泉中央通りの擁壁崩壊復旧工事を行うなど、観光客等の安全安心を強化する対策を講じます。
 また、本市を含む全道4会場で開催される「全国商工会議所観光振興大会2026 in 北海道」を支援し、本市の観光振興につなげてまいります。

 一方で、市内においては、観光産業に関わらず、様々な分野で労働力不足が生じていることから、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、人手不足の緩和と市内企業の生産性向上に向けた設備導入に対する支援を進めてまいります。

 一次産業については、次の10年に向け、担い手の確保に係る調査を進めるとともに、安定した就業環境が整えられるよう取り組むこととし、水産業においては、引き続き、国や北海道の支援制度や他地域の事例を調査するなど、「登別・白老( 虎杖浜)地域マリンビジョン計画」の改定にあわせて、つくり育てる漁業や海業の新たな事業展開について、令和8年度から関係者との協議を開始します。
 また、農業においては、経営の安定化を図るため家畜飼料価格の高騰に伴う支援を進めるほか、農作業の負担軽減を図るため、その分業化などについて、令和8年度から関係者との具体的な協議を開始します。

 次に、ふるさとのにぎわいを創出するためには、各地区の特性を踏まえて地域活性化の取組を進め、これを地域のにぎわいにつなげることが重要と考えております。

 中央地区と登別地区においては、現在、地域住民や企業・団体の参加を得ながら、観光客の誘致や子育て世帯の取り込みなど、地域特性に応じた取組を進めております。
 このうち中央地区においては、現在、外部コンサルタントを活用し、「市役所現庁舎用地利活用可能性調査」を進めているところであり、関係町内会や教育関係者、経済団体との間で、土地利用のあり方や活性化の方向性、生活環境への影響などについて意見交換を行い、その内容も含め、地区全体の活性化に向けた方向性などについて、令和8年度より官民で議論を進めてまいります。
 令和8年度からは、複数年にわたって、現庁舎用地利活用に係る公募型プロポーザルや子育て支援施設の開設、市立図書館の移転、デジタル技術を活用した地元店舗利用に資する交通に関する実証事業など、具体的な取組を展開してまいります。

 登別地区においては、JR登別駅にエレベーターが整備され、新駅舎も建設されるなど、駅前を中心にハード整備が進められております。
 今後も、駅前広場の整備や道道登別停車場線の歩行者利便増進道路の指定など、ここ数年のうちに町の様相が大きく変化し、観光客の滞留も期待されることから、登別地区観光まちづくり協議会などと意見交換を行いながら、旧登別市婦人センターの活用方針を検討するなど、民間事業者等による土地利用等の新たな取組を積極的に支援し、登別地区周辺の整備事業に合わせて、まちのにぎわい創出につなげてまいります。

 

第3「すべての市民の自分らしさを実現し、『まち』を未来につなげる」について

  

 はじめに、すべての市民の自分らしさを実現するためには、年齢や障がいの有無などに関わらず、市民の誰もが自らの望む場所で安心して暮らせる環境を整えることが重要と考えております。

 このため、高齢・障がい・子ども・生活困窮など、分野を越えた包括的な支援が必要な複雑化・複合化した生活課題に重層的支援体制整備事業の枠組みにより対応するなど、誰一人取り残さない地域福祉を推進してまいります。
 また、社会福祉協議会が町内会を基盤とする地域での支え合いとして推進する小地域ネットワーク活動を引き続き支援するとともに、災害時の備えである個別避難計画作成との連動も含め、社会福祉協議会や市連合町内会との連携をさらに強化してまいります。

 高齢者施策については、令和8年度が年目となる「第9期登別市高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」はもとより、令和9年度を初年度とする「第10期登別市高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」の策定を通じ、高齢者が住み慣れた地域で、可能な限り自立した日常生活を継続することができるよう、取組を推進してまいります。

 障がい者施策については、「第4期登別市障がい者支援計画」に基づき、市役所新庁舎や図書館機能の移転、災害発生時の対応などについて、ユニバーサルデザイン等に考慮した整備を進めるなど、さらなる充実を図るため、障がい者団体等と丁寧に意見交換を重ねてまいります。
 また、本市で開催される第71回北海道手をつなぐ育成会全道大会及び西胆振の各市を会場に開催される第64回北海道障がい者スポーツ大会を支援し、市民の障がいへの理解やスポーツを通じた障がい者の社会参加等を後押しします。

 地域公共交通については、地域住民の日常生活を支える役割を担っており、バス事業者に対して、運転手確保に向けたイベントの開催に協力するほか、タクシー事業者に対しては、第二種免許取得支援事業を実施するなど、交通事業者による運転手確保に向けた取組を支援してまいります。
 また、現在の「登別市地域公共交通計画」は令和8年度をもって終了することから、ビッグデータの活用やアンケート調査等の実施により、地域ごとの公共交通の利用実態や移動実態等を把握するほか、将来的に医療や教育、観光などの多分野で活用されることも見据えながら、市内タクシー事業者等と連携し、令和8年度は登別地区を対象とした実証実験を行うなど、次期計画の策定につなげてまいります。

 次に、すべての市民の自分らしさを実現するためには、性別や国籍などに関わらず、この町に住むすべての人が、多様性を基本に自分らしく生きることができるまちづくりを進めることが重要と考えております。

 男女共同参画については、「第3次登別市男女共同参画基本計画」に基づき、だれもが性別に関わらず個人として尊重される社会の実現を目指し、地域活動などへの女性の参画拡大に向けた学習環境の充実、家事や育児等を男女が共同で担う意識の醸成などに引き続き取り組んでまいります。

 さらに、性的マイノリティの方々の人権が尊重され、自分らしく生きることができる社会をつくるため、小学生向けの啓発冊子を配布するほか、性の多様性に関する講演会を開催するなど、多様な性に対する理解を促す取組を進めてまいります。

 また、深刻な労働力不足を背景に、登別商工会議所の取組や市内企業の努力により、外国人労働者数は今後も増加するものと見込まれることから、外国人住民にとっても暮らしやすいまちづくりを進め、ともにコミュニティを形成する共生社会を実現するため、国際理解講座やデンマーク友好都市中学生派遣交流事業などを通じて、引き続き地域の国際化に取り組むとともに、多文化共生の先進地に中学生を派遣し、共生社会実現に向けた人材の育成に努めてまいります。
 その他、地域おこし協力隊「国際交流プロジェクトマネージャー」を中心に、市内各所で外国人住民と地域住民が参加するサロンを引き続き開催するほか、外国人住民がコミュニティ活動に参加するきっかけとなるよう、市連合町内会と連携し、町内会と外国人住民が交流する場を設け、両者の理解促進を図るなど、共生社会の基盤づくりを進めてまいります。

 

第4「人口減少をはじめとした課題に戦略的に向き合い、『まち』を未来につなげる」について

  

 はじめに、人口減少に戦略的に向き合うためには、これからの行政の方向性として、デジタルの活用などにより効率性を高め、市民サービスの利便性向上を図り、暮らしやすい環境を整えることが必要と考えております。

 デジタル・トランスフォーメーション、DXについては、市役所新庁舎の供用開始を見据え、ワンストップサービスの拡充を図るとともに、手数料等の支払いにキャッシュレス決済の運用を拡充するなどの取組を進めてまいります。

 公共施設等の適正配置については、「登別市公共施設等総合管理計画」及び「登別市公共施設等個別施設計画」に基づき、既に廃止したのぼりべつ文化交流館を統合する形で、郷土資料館をリニューアルオープンいたします。
 また、廃止となった公共施設等の利活用については、民間事業者が施設を一定期間暫定利用する「トライアル・サウンディング」の手法を通じ、暫定利用中に集客力や事業性を確認できる仕組みを導入することなどにより、本格的な利活用につなげてまいります。

 さらに市営住宅については、施設の老朽化や人口減少などの人口動態を踏まえ、計画的に団地の廃止を進めているところであり、令和8年度においても、「登別市営住宅等長寿命化計画」に基づき、柏木団地や紅葉谷団地の用途廃止に向け、入居者の移転を進めてまいります。

 財政運営の分野においては、ふるさと納税について、将来の年間寄附額17.5億円到達を当面の目標に、返礼品となる地場産品の掘り起こしなどに徹底的に取り組むほか、目標額を超えられるよう寄附額のさらなる拡大を図るため、専門的な知識を有する「副業型地域活性化起業人」と連携し、地場産品の開発や寄附者との関係構築を図るなど、取組を進めてまいります。
 さらに令和8年度においては、企業版ふるさと納税の裾野の拡大を図ることはもとより、これを地域活性化につなげるため、市内事業者等による魅力的な返礼品の開発や売り上げ増収など地域活性化に関する取組について、企業版ふるさと納税による寄附金を募り、当該取組を支援する仕組みを導入いたします。

 集会施設の使用料については、受益者負担とコストのバランスを検証し、令和8年度中に市民の皆様に理解いただけるよう、見直しに向けた取組を進めるとともに、併せて減免制度のあり方についても検討を進めてまいります。
 また、民間企業等に公共施設などの愛称命名権を付与する、いわゆるネーミングライツについて、令和7年度中に実施に係るガイドラインを策定するほか、民間投資による市有財産の活用に係る仕組みづくりなども進め、令和8年度には参加企業の募集を開始するなど、積極的に取組を進めてまいります。
 加えて、公共施設に限らず、市の使用物品を広告媒体に活用するなど、さらなる取組についても令和8年度中に実施に係るガイドラインを策定します。

 次に、人口減少に戦略的に向き合うためには、若年層をターゲットに、本市の強みを活かし、移住や定住の働きかけを強めることが重要と考えております。

 このため、首都圏からの移住者を対象に、北海道と協調して実施してきたUIJターン新規就業支援事業補助金について、首都圏以外からの移住者にも支援を広げるほか、市内企業に新卒で就職した方や移住者を対象に、奨学金の返還支援を実施するなど、一体的に若年層を支援する仕組を整え、本市定住につなげてまいります。

 また、市内六団体による地域未来共創プロジェクトを通じて、日本工学院北海道専門学校の強みをまちづくりに活かす取組を進めてきましたが、新たに令和8年度からは、卒業後の就職を条件に企業奨学金を支給する市内企業等を支援するなど、同校学生が卒業後も本市で大いに活躍できるよう応援してまいります。
 加えて、西いぶり定住自立圏の構成市町と連携し、広域で出会いの場を提供するなど、本市に居を定めた若年層の定着に資する取組を併せて進めてまいります。

 次に、この『まち』を未来につなげるためには、環境面においても、将来にわたって住み続けられる町となるよう、二酸化炭素排出量の削減に向け、さらなる取組を進めなければならないと考えております。

 これについては、基準年度である2013年度に比べ、2030年度までに48%削減という目標に対して、国が示す統計値を基にした最新値では、登別市の実績は2022年度(令和4年度)時点で21%の削減となっており、今後は人口減少による活動量の低下等によって19%程度の削減が見込まれることから、さらなる努力によって5年間で8% 、年間1.6%を目標に追加削減を目指してまいります。

 令和8年度におきましては、公共施設の分野においては、普通保育所や児童館、学校施設における照明のLED化、クリンクルセンター施設横の太陽光発電設備の設置、さらには、市民に向けて、新築住宅のゼッチ(ZEH)化や既存住宅の断熱改修などに係る経費に対し支援策を講じるほか、事業者に向けては、太陽光発電の設置や電気自動車の導入などに係る経費に対して補助を行い、引き続き金融機関とも連携しながら制度の活用を促すなど、省エネ・創エネの取組を推進します。
 そのほか、廃棄物部門においては、ペットボトルの水平リサイクルに取り組み、リサイクル率の向上を図るなど、引き続き様々な施策を講じ、目標達成に向けた歩みを着実に進めてまいります。

 次に、この『まち』を未来につなげるためには、自然災害から市民の生命と財産を守る基盤を整備し、市民が安心して日々の営みを続けられる環境を整えることが基本になるものと考えております。

 このため、令和8年度においては、昨年の冬季の総合防災訓練に引き続き、津波避難の総合的な訓練として、10月17日に総合防災訓練を実施いたします。
 取組の1点目は、津波発生時の線路横断については、JR北海道などと調整が整った市内2カ所の整備を完了した上で、そのうちの1か所について横断が可能か否かを調整しておりますので、その許可が出た場合には、総合防災訓練において、訓練当日に横断実証訓練が行えるよう要望してまいります。
 取組の2点目は、町内会等との意見交換において、高台避難場所における備えを求める声を多くいただいたことから、市内2カ所で高台備蓄倉庫を先行的に整備し、総合防災訓練において、活用のしやすさについて実験と実証を行います。
 取組の3点目は、津波発生後39分以内に最初に避難する1次避難所から、1.5次及び屋内で長時間滞在することが可能な2次避難所まで、いかに早く避難者を誘導できるか、その具体的な方法について情報共有を行います。
 取組の4点目は、市役所新庁舎の災害対策本部の機能について、総合防災訓練で考え方を発表し、市民の皆様と情報共有いたします。その後、広報紙やHP等を活用し、広く周知してまいります。
 取組の5点目は、会場となる鷲別小学校を活用し、収容人数等を具体的に想定した垂直避難の訓練や昨年冬季に行わなかった新たな避難所運営の訓練を行います。
 その他、総合防災訓練当日は、町内会などが事例や災害対策を発表する場を設けるなど、自助の取組を共有し、市全体の防災意識の向上につなげてまいります。

 消防・救急体制については、消防庁舎の訓練施設等を活用し、消防団とも連携しながら、様々な災害訓練を実施するほか、本年2月1日に本格運用が始まった消防通信指令業務の共同運用により消防救急の機動性向上を図るなど、さらなる消防力強化に努めてまいります。

 市役所新庁舎については、高齢者や障がい者・児等にも配慮し、全ての市民が使いやすい施設となるよう、令和9年5月頃の供用開始に向け、工事事業者と連携を図りながら、しっかりと進捗管理を行い、まずは令和8年11月の竣工に向けて、着実に整備を進めるほか、工事が一定程度進んだ段階においては、今後の工程に関する説明も含め、本年5月を目途に市民見学会を開催いたします。
 また、建築工事に併せて、災害発生時に屋外避難場所となる庁舎前広場やマンホールトイレ、そこに至る周辺道路の整備を段階的に進め、災害時対応力の強化につなげるため、外構工事を本格的に進めてまいります。
 また、新庁舎の活用方法については、日本工学院北海道専門学校の学生をはじめ、小中学生の意見を聞き取るなどの取組を進め、市役所庁舎が行政手続きの場に留まらず、若い世代をはじめとした市民の集いの場、活躍の場となるよう、令和8年度中に具体的な考えを決定いたします。

 

むすび

 

 以上、令和8年度の市政執行に関する基本的な方針の一端を申し上げました。

 

 冒頭申し上げたように、令和8年度は、登別市総合計画第4期基本計画がスタートする年であり、今後10年間を見据える意味でも非常に重要な意味を持つものと考えております。

 

 登別市総合計画第4期基本計画については、令和7年第4回定例会に議案として上程し、本年1月の集中審議を経て、本日議決いただきましたが、今回お示しした市政執行方針においても、第4期基本計画でお示しした各施策の方向性に基づき、その実現に向けた取組を広く盛り込んだところであります。

 

 また、一昨年9月の所信表明でもお示ししたとおり、小笠原市政5期目においては、私たちのまち「のぼりべつ」を未来につなげることが大きなテーマになるものと考えており、全国的に人口減少が進み、不透明感が増す状況の中でその道筋を描くためには、未来に向けて躍動する姿勢、取組が必要になるものと考えております。

 このため、本年の一文字については、未来に向けて躍動する、躍り上がるという強い決意を込め、『躍( やく、おどる) 』といたしました。

 

 未来に向けて躍動し、この『まち』を次代につなげるためには、市民や議員の皆様をはじめ、本市に関わる全ての方々の更なるご支援・ご協力が必要となりますので、令和8年度も、より一層のご支援とご協力をお願い申し上げ、私の市政執行方針といたします。

問い合わせ

総務部 企画調整グループ
TEL:0143-85-1122
FAX:0143-85-1108

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