公開日 2022年02月16日
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市政執行方針(令和4年度)
令和4年第1回登別市議会定例会にあたり、市政執行に関する私の基本的な考えを申し上げ、市民の皆様並びに市議会議員の皆様のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
はじめに、国では、新型コロナウイルス感染症の変異株「オミクロン株」の感染急拡大を受けて、ワクチンの3回目接種の前倒しを加速させることや医療提供体制の確保を進めることとしております。
本市におけるワクチンの初回接種について、多くの方が接種を受けられたことは、市民の皆様のご協力はもとより、室蘭市医師会や北海道薬剤師会室蘭支部をはじめ、多くの方々のご協力の賜と考えております。この場をお借りして心から感謝申し上げます。
ワクチンの3回目接種におきましても、迅速に実施していきたいと考えておりますので、市民の皆様には体調面などを考慮したうえで、接種していただくようお願いいたします。
本市は、令和2年度、市制施行50周年という大きな節目の年を迎え、計画していた記念事業は、令和3年度をもって終了となりますが、特に「Be Smile プロジェクト」は、将来を担う子どもたちが地域への感謝や愛着を育み、50年先の登別へとつなげていくという目的を果たすことができたのではないかと考えております。
これまでご協力いただいた市民実行委員会、市民、団体、企業など多くの関係者の皆様に対して、この場をお借りして心から感謝申し上げます。
令和4年度における市政執行の基本的な考えについてでありますが、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルや 2030年をゴール目標としたSDGsを促進し、持続可能なまちづくりを実現していくため、「新しい時代を見据えて、持続可能な発展に向けたまちづくり」、「新しい時代につながる、誰もが豊かに暮らせるまちづくり」、「新しい時代に向けて、活気に満ちた魅力あるまちづくり」を3つの柱に、全力で取り組んでまいります。
重点施策1点目は「新しい時代を見据えて、持続可能な発展に向けたまちづくり」についてであります。
第1に、「持続可能なまちづくり」については、人口減少が進む中、市民の皆様が地域で安心して住み続けられるようにするためには、魅力あるコンパクトなまちの構築を進める必要があります。そのためには、「登別市都市計画マスタープラン」、「登別市立地適正化計画」及び「登別市地域公共交通計画」などの計画に基づき、都市機能の集約や交通の利便性の向上、にぎわい創出などが必要となります。
「登別市都市計画マスタープラン」で示された将来像を実現するためには、市民、事業者、行政のそれぞれが役割を分担し、お互いが協力し合いながらまちづくりを進めていく必要があります。
まずは、令和4年度について、災害に強いまちを実現するため、復旧・復興の中枢であり防災拠点施設となる市役所本庁舎を高台に移転させるための準備をしてまいります。
次に、生活を支える機能や居住を誘導・集約するなど、持続可能でコンパクトなまちを目指す「登別市立地適正化計画」については、令和3年度末の公表を目指し、取り組んでおります。令和4年度については、登別地区のJR登別駅周辺の整備を進めるとともに、幌別地区の市役所本庁舎の移転に伴う都市機能の充実を図るため、本格的な協議を進めてまいります。
また、市民をはじめとする人々の移動の利便性を向上させ、持続可能な地域公共交通ネットワークの構築を図るため、令和3年度中に「登別市地域公共交通計画」の策定に向けて取り組んでおります。令和4年度については、高齢者等の交通弱者への対応として、これからの公共交通に関する検討を行ってまいります。
第2に、「安全・安心なまちづくり」については、近年、頻発する大規模自然災害や交通事故等から市民の命を守るため、平時から防災・減災対策や交通安全対策に取り組むこと等が必要となります。
市役所本庁舎については、令和3年11月に登別市本庁舎建設基本構想の改訂を行ったところであります。
これまで、市民の皆様や議員の皆様、職員などから様々なご意見をいただいたことに加え、サウンディング型市場調査の実施により、事業者の皆様の貴重なご提案やご意見をいただいてまいりました。
それらを踏まえたうえで、災害に強く環境に配慮した新庁舎の建設はもとより、敷地内の未利用地を活用して災害時対応の拠点となる機能を整備することにより更なる災害対策の強化を図ってまいります。また、子育て世代への支援を強化するため、未来を担う子どもたちとその保護者を総合的、かつ、重点的に支援するとともに、世代を問わず人を支える相談・支援・情報発信拠点とする観点から、健康推進グループや中央子育て支援センター、教育委員会を新庁舎に集約するなどの見直しを行い、「登別市本庁舎建設基本計画」の改訂を進めております。
今後も、市民の皆様や各関係団体の皆様から様々なご意見をいただきながら、令和4年度から基本設計及び実施設計を行い、令和8年度の供用開始に向け、事務を進めるとともに、幌別地区のにぎわい創出のため、現庁舎跡地の有効活用の検討に取り組んでまいります。
次に、消防本部新庁舎の整備については、新たな消防体制の構築に向けた消防本部・消防署と鷲別支署を統合することにより、消防・防災力の充実及び強化を図るため、令和4年度から建設工事を行い、令和7年度の供用開始に向けて着実に進めてまいります。
また、胆振管内の全市町による消防通信指令業務の共同運用については、令和4年度中を目途に方針の決定に向けて、協議を進めてまいります。
さらに、はしご付消防自動車を更新するなど、消防・救急車両の整備を進めて、体制の強化を図ってまいります。
次に、総合防災訓練については、長雨による土砂災害を想定した避難訓練、土砂災害捜索救助訓練を行うほか、新型コロナウイルス感染症の対策をした避難所運営訓練や福祉避難所への移送訓練などを行い、本訓練を通じて、市民の皆様が防災についての知識を深める機会とし、地域防災力の更なる向上を推進してまいります。
また、国や北海道から新たな津波浸水想定が公表されたことから、高台の避難場所を再確認するため、令和3年度中に発行される防災マップ改訂版を活用し、関係団体等と連携しながら、地域での避難訓練などの実施を促していきたいと考えております。
さらに、交通安全対策については、高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違いによる交通事故が全国的な社会問題となっていることから、後付け型の「ペダル踏み間違い急発進加速抑制装置」の設置費用を補助するほか、「交通死亡事故ゼロ」に向け、更なる交通安全への意識向上並びに啓発活動を積極的に行ってまいります。
第3に、「環境に優しいまちづくり」について、2050年カーボンニュートラルの実現には、再生可能エネルギーの普及促進やクリーンエネルギー自動車への転換を進めるとともに、日常生活における個人の行動変容も重要とされています。
環境の保全等の取組については、現在、令和4年度から令和10年度を期間とする「第3期登別市環境基本計画」の策定を進めているところですが、SDGsの理念を共有しながら、環境に配慮した持続可能なまちづくりを推進してまいります。
次に、「登別市みどりの基本計画」は令和3年度から改訂作業を進めており、令和4年度は原案の作成を行い、市民会議の開催やパブリックコメントなどを実施し、同計画の改訂を行うことで、20年後のまちのみどりの将来像とその実現に向けた指針を示してまいります。
また、令和4年度は、「第39回全国都市緑化北海道フェア」が恵庭市をメイン会場として開催され、本市においても、「らいば公園」を協賛会場とし、花壇の植栽等、緑化に関する取組を進めてまいります。さらに従来から地域住民や民間企業との連携により実施している国道沿道等での緑化推進も引き続き進め、良好な景観と豊かなみどりづくりに取り組んでまいります。
次に、ごみ処理の在り方については、クリンクルセンターを計画的に延命化しながら令和11年度まで使用することとしておりますが、令和3年度からの2か年で、令和12年度以降における施設の在り方を検討することとしており、現施設の機能診断を踏まえた再延命化の検討のほか、新設時の場合、建設候補地や焼却炉の規模、ごみの分別などの具体的な項目の検討を進めております。
今後とも、市民の皆様との議論を深めながら、再度の延命化か、又は新たな施設建設かの方針を、令和4年11月を目途に決定してまいります。
第4に、「持続可能な行政経営」に向けて、デジタル・トランスフォーメーションの推進や業務の効率化を図るとともに、公共施設の最適な配置を目指し取り組む必要があります。
公共施設の利用予約については、従来の電話等の予約方法に加え、パソコン等の電子媒体を活用した、オンラインによる施設予約の仕組みを導入し、令和4年度からの運用開始に向けて取り組んでまいります。
次に、市役所新庁舎の窓口の在り方については、ワンストップサービスを基本に検討することとしております。そのため、各種証明書の発行やおくやみに関する手続などが1か所の窓口で可能となるようICTを活用したワンストップ窓口の導入に向けて具体的な検討を進めてまいります。
また、市役所本庁舎及び支所の窓口における証明書等交付時手数料の収入にあたっては、キャッシュレス決済が可能な端末を導入することで、多様な支払方法を可能にします。
さらには、高齢者をはじめとしたデジタル活用に不安がある市民に対し、デジタル化から取り残されることがないようスマートフォンやマイナンバーカードの使い方を学べる講習会の開催など、デジタルデバイドの解消に寄与する取組を行ってまいります。
次に、市職員の多様な働き方の実現に向けては、現在、地方公共団体情報システム機構のシステムを利用してテレワーク環境を整備し、庁内においてテレワークを試行しているところであります。
令和4年度についても本システムを利用するとともに、新たなテレワークシステムの構築や導入のほか、子育て世代のワークライフバランスの実現に向けた新しい働き方の模索と定着に向けた調査・研究を進めてまいります。
また、庁内における意思決定の迅速化や情報共有の効率化を実現するため、行政専用のネットワーク回線(LGWAN)とインターネットの両方の環境から利用可能な国内初のクラウド型チャットツールである「LOGO チャット」を導入します。
次に、水道施設整備については、基幹管路の耐震化を進めるとともに、老朽化した登別温泉浄水場の建替えについて、令和3年度より建設工事に着手しており、令和6年度の供用開始に向けて引き続き取り組んでまいります。
また、簡易水道施設については、耐用年数を迎えた施設が多くありますので、令和4年度から9年間にわたり北海道と連携し、国の補助事業を活用しながら、老朽化した管路等の計画的な整備を進めてまいります。
次に、千代の台団地建替えについては、令和元年度に1号棟第1工区32戸、令和3年度に1号棟第2工区24戸と集会所の建設工事が完了するほか、令和4年度に子育て世帯を入居対象とした「子育て支援住宅」を3棟12戸建設し、子育て世帯に良質な住宅を提供してまいります。
その他、公共施設の適正配置については、令和2年度に本市の公共施設の現状及び課題を踏まえ、施設ごとの方針を定めた「登別市公共施設等個別施設計画」を策定したことから、同計画を反映した「登別市公共施設等総合管理計画」を令和3年度中に見直しを行うとともに、引き続き、将来を見据えた公共施設の更新・統廃合・長寿命化による適正配置の具体的な取組を行ってまいります。
なお、将来的な人口減少や人口構成、厳しい財政状況等に鑑み、平成28年度から令和37年度までの40年の計画期間で、公共施設の延床面積を40%縮減することを目標に進めてまいります。
重点施策2点目は「新しい時代につながる、誰もが豊かに暮らせるまちづくり」についてであります。
第1に、「誰もが安心して産み・育てられる環境の充実」のためには、全ての子育て家庭に対する支援や地域全体で子どもを育てる環境づくりなどが必要であります。そのため、「第2期登別市子ども・子育て支援事業計画」に基づき、子どもたちが健やかに成長する環境整備や子育て支援サービスの提供に努めてまいります。
本市では、令和元年5月に公立保育所民営化方針を策定し、令和6年度に現在の栄町保育所に変わる新たな民設民営の認定こども園を千代の台団地周辺に設置することとしています。令和6年度を目途に当該認定こども園の供用開始ができるよう、令和4年度については、設置・運営事業者を選定し、施設の整備に向けた準備を開始します。
次に、児童虐待の相談件数は全国的に年々増え続けており、保護者からの虐待行為により子どもが命を落とす重篤な事案も発生しております。このような状況において、未然の防止と早期発見が、市や地域に課せられた役割とされていることから、これまで以上に、見守り体制を強化していくことが必要であると考えています。
次に、児童虐待の相談件数は全国的に年々増え続けており、保護者からの虐待行為により子どもが命を落とす重篤な事案も発生しております。このような状況において、未然の防止と早期発見が、市や地域に課せられた役割とされていることから、これまで以上に、見守り体制を強化していくことが必要であると考えています。
その取組の一環として、新たに「登別市子ども見守り強化事業」を実施することとし、心配な児童や世帯に対し、よりきめ細かな状況把握などの見守りを行うため、市内事業者が家庭訪問し、食事の提供を通じた状況の把握を行い、当該世帯の見守り体制を強化してまいります。
第2に、「子どもたちを育む環境の充実」については、市内小中学校に通う児童生徒の人数が減少し、学校規模が小さくなることによる課題もあることから、教育委員会は令和3年度より、子どもたちの教育環境を確保するため、学校規模適正化に向けた取組を具体的に進めており、市としてもこの取組を後押ししてまいります。
次に、児童館・放課後児童クラブについては、現在、教育委員会において、幌別東小学校と幌別小学校を令和7年4月に統合する方向で取り組んでいることから、幌別児童館と常盤児童館を統合し、放課後児童クラブを併設した児童センター級の直接来館が可能な児童館を令和6年度中の開設に向けて整備してまいります。
次に、不登校・いじめ等の対策については、スクールカウンセラーを全小学校に定期的に配置することにより、更なる相談体制の充実を支援してまいります。
第3に、「地域共生社会の実現」については、高齢者や障がい者、生活困窮者等が自立した生活を送ることができる包括的な支援体制を構築し、切れ目のない支援の実現に向けた取組を進めていく必要があります。
現在、令和4年度から令和8年度を計画期間とする「第3期登別市地域福祉計画」の策定に取り組んでいるところであり、市内の地域福祉の担い手との連携を深め、理解と協力を得ながら、重層的な支援体制の構築を図るとともに、登別市社会福祉協議会の「第4期登別市地域福祉実践計画(きずな)」に定める取組と密接に連動しながら、「福祉のまちづくり」を推進してまいります。
次に、国民健康保険について、安定的な運営を行うための中期的な方向性や被保険者の負担の軽減等を総合的に検討した結果、令和4年1月24日に市の国民健康保険事業の運営に関する協議会より答申を受け、令和3年度より3か年の引き下げ計画から1年早い2か年で、全道の市平均と同水準まで保険税を引き下げることといたします。
重点施策3点目は「新しい時代に向けて、活気に満ちた魅力あるまちづくり」についてであります。
第1に、「観光地としての新たな魅力づくり」を進めるためには、新しい生活様式に沿ったワーケーションなどの新たな旅行スタイルに対応した滞在型の受入体制を整え、基幹産業である観光業や、商業等の振興を図ることが必要であります。
また、市民と事業者と行政をつなぎ、活気に満ちたまちづくりの担い手となる若者や外部人材の活用が重要と考えております。
本市では、アフターコロナのニューノーマルな時代に向けて新たな旅のスタイルであるワーケーションを推進し、新たな層の誘客促進や関係人口の増加につながる取組を進めております。引き続き、本市の特色である温泉や日本工学院北海道専門学校に整備したコワーキングスペース等を活かしながら、産官学による「登別版ワーケーション」を確立していきます。
次に、将来にわたり持続可能なまちづくりに向け、SDGsの視点を持つことはもちろん、外部人材を積極的に活用しながら、まちづくり人材の発掘を行うなど、地域での人と人とのつながりを更に深めていけるように取り組んでまいります。
令和4年度においては、観光やワーケーション、サテライトオフィスの利用促進などに携わる地域おこし協力隊を募集することとしております。
次に、大幅に減少した観光客の回復に向けて、新型コロナウイルス感染症の感染状況や国・北海道の旅行需要を喚起する取組、航空路線の就航状況などを勘案しつつ、登別国際観光コンベンション協会や関係団体などと連携し、ICTを活用した情報発信や道内外で開催されるプロモーションへの参加など積極的に誘客活動を実施することにより、白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」をはじめ、域内の魅力を発信してまいります。
また、登別観光のビジョンについて、登別国際観光コンベンション協会等と連携し、方向性について協議してまいります。
次に、低速電動バスを運行するグリーンスローモビリティ導入検討については、令和3年度の登別温泉地区での実証運行の結果、地域からも本格導入を強く求める声が多く寄せられていることなどから、本格運行に向けて検討を進めてまいります。
JR登別駅のエレベーター等の設置については、令和4年度は電気設備に関する実施設計を行うこととし、令和8年度を目途に供用開始ができるよう、引き続き、北海道旅客鉄道株式会社と協議・調整を図りながら事業を進めてまいります。
第2に、「アイヌ文化の振興等」については、(仮称)登別市情報発信拠点施設「ヌプル」(※ルは小文字、以下同じ)について、令和4年度中の開設を目指しているところであり、観光やアイヌ文化等の情報発信のほか、地域交流により、にぎわい創出が図られるよう準備を進めてまいります。
また、登別地区を訪れる市民や観光客等の利便性向上を図るため、令和5年度に予定するヌプルの外構整備以降、将来的に都市間高速バスの乗降場としても利用できるよう、その実現に向けて取り組むとともに、JR登別駅前広場について、交通結節点としての環境充実が図られるよう、その整備に向け、引き続き北海道や北海道旅客鉄道株式会社と協議・連携を図ってまいります。
次に、本市では令和元年度に策定した「登別市アイヌ施策推進地域計画」を基に、同年度からアイヌ政策推進交付金を活用し、様々な事業に取り組んでいます。
令和4年度については、知里幸恵没後100年を迎えることから、記念事業の開催等に際しては、本市といたしましても協力してまいります。
また、ヌプルにおいてアイヌ文化に関連する展示などを実施し、アイヌ文化の振興並びに普及啓発を図ってまいります。
次に、ウポポイとの相互送客については、引き続き札幌や新千歳空港・ウポポイ・登別温泉をつなぐ都市間高速バス、通称「ウポポイライン」の運行を支援するとともに、登別国際観光コンベンション協会や関係団体などと連携し、本市への誘客を進めてまいります。
また、引き続き、登別市・白老町観光連絡協議会などと連携して、観光情報の発信を行うとともに、道内外からの教育旅行誘致に取り組むほか、学校関係者や旅行会社に対し、事前視察に係る経費の一部支援を新たに行うなど、道外からの教育旅行の誘致を強化してまいります。
第3に、「経済活性化、関係人口の創出」については、ふるさと納税制度を用いた魅力の発信と地域産業の活性化に努めるほか、市内における創業を促進し、市内経済の活性化に取り組んでまいります。
また、関係人口の創出を促進し、活力あるまちづくりを進めるため、テレワーク等を導入する企業のサテライトオフィス進出の促進に取り組んでまいります。
ふるさと納税の返礼品については、これまでも事業者等の協力のもと、魅力的な返礼品の企画開発を行っているところではありますが、令和4年度からは新たに任用予定である地域おこし協力隊とも連携して、新たな魅力ある返礼品の企画開発を、事業者等と協力しながら取り組んでまいります。また、本市を訪れた観光客が、その場でふるさと納税を行い、返礼品として市内加盟店で使用できる電子感謝券を受け取れる制度についても、利用促進に向けた取組を引き続き行ってまいります。
次に、サテライトオフィスの進出の促進につきましては、テレワーク等を導入する企業が増加していることを踏まえ、日本工学院北海道専門学校に開設されたサテライトオフィスを活用し、モニターツアーやPR広告を実施するとともに、企業誘致の取組や移住促進事業との連携を図りながら、市への新しい人の流れを創出し、市内経済の活性化を図ってまいります。
次に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市内経済への対応として、地域経済の状況を踏まえながら、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した事業を検討してまいります。
以上、令和4年度の市政執行に関する基本的な方針の一端を申し上げました。
今後も新型コロナウイルス感染症の影響に加えて、人口減少が続き、厳しい行財政運営を強いられる時代になることが予想されます。しかし、厳しい時代だからこそ、前向きに挑戦し続けることで、よりよい未来を切り開いていくことができるものと確信しております。
私の今年の漢字一文字は「創(そう)」にいたしました。令和4年度は、市役所本庁舎の建替えなど新しいことを創造する年であり、また、柔軟な発想力・創造する力を持ってコロナ禍を乗り越えるための1年にしたいという思いから、この漢字を選びました。様々な困難を、皆様とともに、乗り越えていきたいという決意であります。
近年、国内各地で大規模な災害が多発しているところでありますが、地球温暖化の進行に伴い、今後、気象災害の更なる頻発化・激甚化などが予測されております。こうした事態に、温室効果ガスの削減が喫緊の課題となっています。
この課題解決には、自然エネルギーの活用や省エネルギーの対策など、市民、事業者、行政が一丸となり、環境に配慮した取組が重要となります。
地球温暖化によるリスクを低減し、持続可能なまちづくりを実現するため、2050年までに本市の二酸化炭素排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」への挑戦をここに表明いたします。
本市を取り巻く状況は時々刻々と変化する中、広い視野で将来の予測をしつつ、課題に優先順位をつけながら、しっかりと取り組む必要があります。今後のまちづくりの方向性を市民の皆様と共有し、力を合わせて、将来にわたって安心して心豊かに住み続けることができる地域社会を実現するため、SDGsを推進した市政運営に全力で取り組んでまいります。
市民の皆様、市議会議員の皆様のより一層のご支援とご協力をお願い申し上げ、私の市政執行方針とします。
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