公開日 2016年01月06日
事務事業評価の目的
事務事業評価は、市が行った事務事業の有効性や必要性を客観的に評価・点検することで、事業の適正化・効率化を図るとともに、行政運営の透明性の向上を図り、市民の皆さんへの説明責任を果たすことを目的とする。
これにより、既存事業の改善、財政運営の適正化、予算編成時の判断基準の明確化が図られ、各担当部・グループの自己評価による職員の参加意識の促進を図る。
(1)成果重視の行政運営の推進
事務事業の目的や成果(実績)を明確にし、その達成状況や実施効果を可能な限り客観的・具体的な指標や現状における課題等とそれに対する対策、又は事業前と事業後の比較等を用いて評価・検証する。
また、限られた財源の有効活用を図るべく、事務事業の選択と集中を図る。
(2)質の高い行政の実現
職員一人ひとりが、総合計画・基本計画の政策体系の中で果たすべき役割を認識しながら、各事業の目的、成果、課題、コストを意識し、市民目線に立って、事業見直し、事務改善に取り組み、効果的かつ効率的な行政運営に資するよう、職員の意識改革と政策形成能力の向上を図る。
また、「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)」のマネジメントサイクル(PDCAサイクル)に基づくシステムを構築し、行政全般について不断の改善に努める。
(3)市政に関する透明性の確保
事務事業の目的や事業内容、成果(実績)等について、市民の理解が得られるよう、その評価の結果等を市民に公表することにより、市政に関する透明性を確保し、行政の説明責任を果たす。
事務事業評価の実施方法
(1)1次評価《担当部局による自己評価》
事務事業担当部局により、自己評価を実施
(2)2次評価《登別市行政評価会議による評価》
登別市行政評価会議(市職員で構成する内部組織)による評価を実施
(3)3次評価《総合的な評価》
1次評価、2次評価、意見公募(パブリックコメント)の結果等を勘案して、理事者が決定
事務事業評価の対象事業
登別市総合計画第2期基本計画第3次実施計画に搭載された事業のうち、平成26年度に実施した全事業。ただし、一般的な庶務事業や予算が職員の人件費のみの事業は除く。
事務事業評価の内容
(1)成果指標
事務事業評価調書の「事務事業の概要」欄のうち、「事業内容及び実績」の欄に記載した内容の達成度を計るものさしとして数値化し、実績値と目標値により、達成状況を探る。
(2)評価の視点
事務事業の「妥当性」、「必要性」、「効率性」、「成果」の視点から評価を行う。
ア 妥当性
他自治体の状況、国・道・民間(民間業者、市民団体、NPO等)との役割分担のあり方などから見て、市が事業主体として実施していくべき事業として妥当かどうかを評価する。
イ 必要性
地区懇談会、各種説明会、各種団体等からの要望や市民からの意見などにより、事業に対する市民のニーズや満足度が高く、必要性の高い事業かどうかを評価する。
ウ 効率性
事業内容とコスト(事業費)のバランスがよい効率性の高い事業かどうかを評価する。
エ 成果
成果指標の結果や市民の声などから、目的達成に向けて成果があがっているかどうかを評価する。
(3)評価内容
ア 維持
現状の事業の趣旨や目的を抜本的に変更することなく、今後も継続して実施する事務事業
イ 維持(統合)
現状の事業の趣旨や目的を抜本的に変更することなく、今後もこれまでと同様に事業を実施するが、他の事務事業と統合する事務事業
※ただし、統合先の事業の評価は「維持」とする。
ウ 改善
事務事業の開始当初の趣旨や目的を再確認し、当該事業の必要性や成果を踏まえ、実施にあたっての手法や経費など事業のあり方を見直す事務事業
エ 改善(統合)
事務事業の開始当初の趣旨や目的を再確認し、当該事業の必要性や成果を踏まえ、実施にあたっての手法や経費など事業のあり方を見直し、他の事務事業と統合する事務事業
オ 拡大
事務事業の開始当初の趣旨や目的を再確認し、当該事業の必要性や成果を踏まえ、事務事業の対象や事業規模等を拡大して、これまで以上に強力に推進すべき事務事業
カ 休止
暫定的に休止する事務事業(隔年または不定期に実施する事業)
キ 廃止
事業期間の定めはないが、当該事業の目的を達成した等、事務事業評価実施年度または次年度以降に予算措置を行わない事務事業
ク 終了
当初から予定していた事業期間を終え、事務事業評価実施年度または次年度以降で事業期間が終了する事務事業
担当グループの評価及び行政評価会議の評価
評価項目 |
担当グループによる評価 【一次評価】 |
行政評価会議による評価 【二次評価】 |
維持 |
305件 |
294件 |
維持(統合) |
10件 |
10件 |
改善 |
17件 |
27件 |
改善(統合) |
1件 |
0件 |
拡大 |
6件 |
6件 |
休止 |
7件 |
8件 |
廃止 |
8件 |
8件 |
終了 |
39件 |
40件 |
これまでの取組状況
事務事業評価は、平成12年度から平成14年度まで3カ年試行し、平成15年度から本格実施しております。これまでの経過は次のとおり。
《平成12年度・平成13年度》
- 事中評価(当該年度事業の評価)
- 法定受託事務や一般的な行政推進経費を除く全ての事業を対象
《平成14年度》
- 予算要求への反映を強めるため、事前評価(次年度事業の評価)に変更
- 実施計画のローリング資料を一本化
- 評価の客観性向上のため、採点基準を具体化
- 内部評価委員会の立上げ
《平成15年度》
- 様式の変更(成果指標や目標達成年度、目標値の追加)
- 採点基準に維持補修事業用を追加
《平成16年度・平成17年度》
- 様式の変更(人工を小数第2位とする等)
《平成18年度・平成19年度》
- 事業実績を重視するため、事前評価を事後評価に変更
《平成20年度》
- 担当グループによる事務事業評価の内容において、点数表記を廃止、評価内容を文章で表現
《平成21年度・平成22年度》
- 評価対象事業の見直しを行い、法定受託事務や法令又は道の条例で実施が義務づけられているもの、他の自治体と連携している事業で登別市の判断で事業の改善等が行えないもの、市民に直接影響がない行政組織内部のみに適用される事務事業、公共施設の運営管理経費については、事務事業評価の対象外とした。
《平成23年度》
- 様式の一部変更
《平成24年度》
- 行政評価システムの構築(行政評価の基本的な方向性を示した「基本方針」や基本的な事項を定めた「実施要綱」等の策定)
- 実施時期の変更(より一層、翌年度に向けた改善が予算に反映できるよう実施時期を早めて実施)
- 様式の一部変更(事業前と事業後の比較の追加等)
《平成25年度》
- 様式の一部変更
《平成26年度》
- 対象事業の見直し、評価区分の見直し等を中心に、平成24年度に構築した行政評価システムの見直し
- 1事業ごとに作成していた事務事業評価調書を見直し、新たに1施策ごとに事務事業評価シートを作成
- 実施時期の変更
《平成27年度》
- 実施時期の変更