公開日 2013年07月31日
事務事業評価の目的
事務事業評価は、市が行った事務事業の有効性や必要性を客観的に評価・点検することで、事業の適正化・効率化を図るとともに、市民への行政運営の透明性を確保し、説明責任を果たすことを目的とします。
これにより、既存事業の改善、財政運営の適正化、予算編成時の判断基準の明確化が図られ、各担当グループの自己評価による職員の参加意識の促進を図ることができます。
(1)成果重視の行政運営の推進
事務事業の目的や成果(実績)を明確にし、その達成状況や実施効果を、可能な限り客観的・具体的な指標や現状における課題等とそれに対する対策又は事業前と事業後の比較等を用いて評価・検証します。
(2)質の高い行政の実現
職員一人ひとりが、総合計画・基本計画の政策体系の中で果たすべき役割を認識しながら、各事業について、目的、成果、課題、コストを意識し、市民目線に立って、事業見直し、事務改善に取り組み、効果的かつ効率的な行政運営に資するよう、職員の意識改革と政策形成能力の向上を図り、行政全般について不断の改善に努めます。
(3)市政に関する透明性の確保
事務事業の目的や事業内容、成果(実績)等が市民に理解を得られるように、その評価の結果等を市民に公表することにより、市政に関する透明性を確保し、行政の説明責任を果たします。
事務事業評価の実施方法
(1)1次評価《担当部局による自己評価》
事務事業担当部局により、自己評価を実施します。
(2)2次評価《登別市行政評価会議による評価》
登別市行政評価会議(市職員で構成する内部組織)による評価を実施します。
(3)3次評価《総合的な評価》
1次評価、2次評価、意見公募(パブリックコメント)の結果等を勘案して、「拡大」「維持」「改善」等の評価により、理事者が決定します。
事務事業評価の対象事業
評価の対象は、下記1~7のいずれかに区分されるものなど一部を除き、市の全ての事務事業を対象とします。
【評価の対象外となる事業】
- 法定受託事務
- 法令または道の条例等に基づき実施が義務付けられており、当市の裁量の余地が極めて少ないもの。
- 他の地方自治体と連携して実施している事業で、実施内容が双方の協議により取り決められており、登別市単独では改善・廃止等の判断ができないもの。
- 事務事業は既に終了し、債務負担だけが継続している事業
- 市民に直接影響が無い行政組織内部のみに適用される事務事業
- 公共施設の運営管理経費(指定管理者制度及び施設の運営管理にかかる経費のみの事務事業が該当)
- 平成24年度で終了する事業(平成24年度単年度事業及び事業終了年度が平成24年度の事業)
事務事業評価の内容
事務事業評価については、成果指標による評価とともに、事務事業の「妥当性」「必要性」「効率性」「成果」の視点で評価を行うことに重点を置いています。
(1)成果指標
事務事業評価調書の「事務事業の概要」欄のうち、「事業内容及び実績」の欄に記載した内容の達成度を計るものさしとして数値化し、実績値と目標値により、達成状況を探ります。
(2)事務事業評価の内容
ア 妥当性について
他自治体の状況、国・道・民間(民間業者、市民団体、NPO等)との役割分担のあり方などから見て、市が事業主体となることが妥当かどうかを評価します。
イ 必要性について
地区懇談会、各種説明会、各種団体等からの要望や市民からの意見などにより、事業に対する市民ニーズや満足度が高く、市民に求められている必要性の高い事業かどうかを評価します。
ウ 効率性について
事業内容とコスト(事業費)のバランスがとれた効率性の高い事業なのかどうかを評価します。
エ 成果について
成果指標の結果や市民の声などから、目的達成に向けて成果があがっているかを評価します。
(3)評価内容
ア 維持:事業内容の根幹に関わる部分については変更せず、不断の点検・検証による効率的な経費の活用や軽微な見直しを行い、継続的に実施する事業又は事業計画等で予め年次的に実施する事業内容等を定めており、実施年度によって経費や実施個所等に変更が生じる事業。
イ 改善:当該事業の目的を達成するために、現状の手段や経費、事業の方向性等、事業の根幹に関わる部分について見直す事業。
ウ 拡大:事務事業の目的を達成するために事業の規模や経費の大幅な変更が必要な事業。
エ 休止:暫定的に休止する事業。
オ 廃止:事業の開始当初から目指していた成果が得られたなど、目的が達成された事業。
カ 終了:事業の開始当初から予定していた事業期間が終了した事業。
担当グループの評価及び行政評価会議の評価
評価項目 |
担当グループ |
行政評価会議 |
維持 |
248件 |
240件 |
改善 |
11件 |
16件 |
拡大 |
0件 |
0件 |
休止 |
0件 |
0件 |
廃止 |
0件 |
3件 |
終了 |
6件 |
6件 |
【これまでの取組状況】
事務事業評価は、平成12年度から平成14年度まで3カ年試行し、平成15年度から本格実施しております。これまでの経過は次のとおりです。
《平成12年度・平成13年度》
事中評価(当該年度事業の評価)
法定受託事務や一般的な行政推進経費を除く全ての事業を対象
《平成14年度》
予算要求への反映を強めるため、事前評価(次年度事業の評価)に変更
実施計画のローリング資料を一本化
評価の客観性向上のため、採点基準を具体化
内部評価委員会の立上げ
《平成15年度》
様式の変更(成果指標や目標達成年度、目標値の追加)
採点基準に維持補修事業用を追加
《平成16年度・平成17年度》
様式の変更(人工を小数第2位とする等)
《平成18年度・平成19年度》
事業実績を重視するため、事前評価を事後評価に変更
《平成20年度》
担当グループによる事務事業評価の内容において、点数表記を廃止、評価内容を文章で表現。
《平成21年度・平成22年度》
評価対象事業の見直しを行い、法定受託事務や法令又は道の条例で実施が義務づけられているもの、他の自治体と連携している事業で登別市の判断で事業の改善等が行えないもの、市民に直接影響がない行政組織内部のみに適用される事務事業、公共施設の運営管理経費については、事務事業評価の対象外とした。
《平成23年度》
様式の一部変更
《平成24年度》
行政評価システムの構築(行政評価の基本的な方向性を示した「基本方針」や基本的な事項を定めた「実施要綱」等の策定)
実施時期の変更(より一層翌年度に向けた改善等や予算に反映できるよう実施時期を早めて実施)
様式の一部変更(事業前と事業後の比較の追加等)
《平成25年度》
様式の一部変更