公開日 2013年04月05日
風水害対策
台風や大雨などによる災害のことを「風水害」といいます。台風は強風、大雨の両方、またはそのどちらかをともない、破壊的なエネルギーで過去に何度も大き な被害をもたらしております。台風が進むコースや到達が予測できるからと安易に考えてはいけません。日頃から十分な対策をたてておきましょう。
(1)集中豪雨に対する心構え
- 短時間のうちに狭い範囲に集中して降る大雨「集中豪雨」から身を守るには、
- 住んでいる地域が過去に水害や土砂災害の被害があったかどうか確認しておきましょう。
- 避難場所、避難経路を確認しておきましょう。
- 最新の天気予報をチェックしておきましょう。
- 大雨警報や洪水警報が発表されたら避難準備をしましょう。
- 雨量での注意
- 1時間で20ミリ(2センチメートル)を超える雨は被害が出始める状態です。
- 警報の中で「1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る」という表現があった場合は特に注意しましょう。
(2)大雨による主な災害
- 洪水害
河川の流量が異常に増加することにより起こる堤防の決壊や、河川の氾濫で家屋に浸水したり、道路が冠水したりします。 - 浸水害
河川の増水や高潮によって排水が阻まれたり、排水が追いつかず用水溝下水溝が溢れたりします。 - 土砂災害
大雨や長雨、または地震が発生したとき、次のような現象が起きたら土砂災害の前兆です。十分注意して早めに避難して下さい。- がけ崩れ
- がけにひび割れができる
- 小石がパラパラと落ちてくる
- がけから水が湧き出る
- 湧き水が止まる・濁る
- 地鳴りがする
- 地すべり
- 地面がひび割れ・陥没
- がけや斜面から水が噴き出す
- 井戸や沢の水が濁る
- 地鳴り・山鳴りがする
- 樹木が傾く
- 亀裂や段差が発生
- 土石流(鉄砲水)
- 山鳴りがする
- 急に川の水が濁り、流木が混ざり始める
- 腐った土の匂いがする
- 降雨が続くのに川の水位が下がる
- 立木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえる
- がけ崩れ
(3)台風の強さとその被害
台風の強さを表すのは最大風速(m/s)という単位です。これは風の吹く速さを1秒間に何メートル進むかをあらわしたものです。(例 3m/sなら、風は1秒間に3メートル進むということです。)
台風は風速17m/s以上の強い風をともなった熱帯低気圧です。
台風が接近し、強風による危険性がある場合は、むやみに外出しないようにしてください。
階級 | 平均風速 | 被害状況 |
---|---|---|
やや強い風 | 10m/s以上~15m/s未満 | 傘がさせない。樹木が揺れ始める。 |
強い風 | 15m/s以上~20 m/s未満 | 転倒する人が出る。看板・トタン板が外れ始める。 |
非常に強い風 | 20m/s以上~30 m/s未満 | 何かにつかまっていないと立っていられない。 |
猛烈な風 | 30m/s以上~ | 多くの樹木が倒れる。電柱や街灯が倒れ始める。 |
階級 | 雨量 | 被害状況 |
---|---|---|
やや強い雨 | 10mm以上~20mm未満 |
|
強い雨 | 20mm以上~30mm未満 |
|
激しい雨 | 30mm以上~50mm未満 |
|
非常に激しい雨 | 50mm以上~80mm未満 |
|
猛烈な雨 | 80mm以上 |
|
地震対策
地震が発生したとき、被害を最小限におさえるためには地震について十分な知識を持ち、日頃の備えを万全にしておくことが不可欠です。
(1)地震が発生した場合の心構え
- 落ち着いて身の安全を守る。
- 揺れを感じたら、丈夫な机やテーブルの下に身を隠しましょう。
- 座布団や枕などで頭部を保護しましょう。
- 火の始末をする。
- 揺れが小さい場合は、直ちにガスやストーブの火を消しましょう。
- 揺れが大きいときは、揺れがおさまるか小さくなってから火を消しましょう。
- 脱出用出口の確保をする。
ドアや窓が変形して開かなくなることがあるので、揺れを感じたら玄関などの扉を開けて脱出用出口を確保しましょう。 - 慌てて外に飛び出さないようにする。
大揺れはせいぜい1分程度でおさまるので、周囲の状況をよく確かめ、慌てて外に飛び出さないようにしましょう。(二階などから落下物の危険があります。) - 狭い路地、塀ぎわ、崖や川べりに近寄らない。
- 狭い路地や塀ぎわは瓦などが落ちてきたり、ブロック塀やコンクリート塀が倒れてきたりするので危険です。
- 崖や川べりは地盤がゆるみ崩れやすくなっている場合があり、危険です。
過去に山崩れやがけ崩れのあった場所は注意しましょう。
(2)地震の揺れと想定される被害
震度 | 想定される被害 | ||
---|---|---|---|
人間 | 屋内 | 屋外(建物等) | |
0 | 人は揺れを感じない。 | ||
1 | 屋内にいる人の一部がわずかな揺れを感じる。 | ||
2 | 屋内にいる人の多くが揺れを感じる。 | 電灯などの吊り下げ物がわずかに揺れる。 | |
3 | 屋内にいる人のほとんどが揺れを感じ、恐怖感を覚える人もいる。 | 棚にある食器類が音を立てることがある。 | 電線が少し揺れる。 |
4 |
ほとんどの人が驚く。 眠っている人のほとんどが目を覚ます。 |
吊り下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。 | 電線が大きく揺れ、自動車を運転していて、揺れに気づく人がいる。 |
5(弱) |
多くの人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。 |
棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。 |
|
5(強) |
多くの人が行動に支障を感じる。 |
タンスが倒れることがある。 |
|
6(弱) | 立っていることが困難になる。 |
固定していない家具の多くが移動し、倒れるものもある。 ドアが開かなくなることがある。 |
|
6(強) | はわないと動くことができない。 | 固定していない家具のほとんどが移動、転倒する。 |
|
7 | 自分の意思で行動ができない。 | ほとんどの家具が移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。 | 耐震性の高い住宅でも傾いたり、大きく破損することがある。 |
津波対策
2011年3月11日に三陸沖で発生した東北地方太平洋沖地震では、最大深度7の強い揺れと国内観測史上最大の津波が東北・関東地方を中心に襲いかかり、甚大な被害をもたらしました。被害を最小限に抑えるために地震発生と同時に海岸から離れること、高台へ避難することが大切です。
(1)津波に対する心構え
- 津波から身を守るには
- 津波は津波警報より先に来ることがあります。強い地震(震度4以上)を感じたとき、または弱い地震が長い時間ゆっくりと揺れを感じたときは、直ちに海岸から離れ急いで高台などの安全な場所に避難しましょう。
- ラジオ等で津波情報をよく聞きましょう。
(2)津波警報・注意報等
気象庁では、平成25年8月30日から新たに「特別警報」の運用を開始し、今までの大津波警報が「特別警報」に位置づけられましたが、発表する名称は従来どおり大津波警報で発表されます。
区分 | 予想される津波の高さ | 巨大地震の場合の発表 |
取るべき行動 |
|
---|---|---|---|---|
高さの区分 | 発表する値 | |||
大津波警報 (特別警報) |
10m~ | 10m超 | 巨大 | 直ちに海岸や川沿いから離れ、高台や津波避難ビルなど安全な場所へ避難してください。 |
5m~10m | 10m | |||
3m~5m | 5m | |||
津波警報 |
1m~3m | 3m | 高い | 直ちに海岸や川沿いから離れ、高台や津波避難ビルなど安全な場所へ避難してください。 |
津波注意報 |
20cm~1m | 1m | (表記しない) | 直ちに海から上がって、海岸から離れてください。 |
避難する場合の心構え
- 避難する前にガスの元栓を締め、電気器具のスイッチ、電気のブレーカーを切っておきましょう。
- ラジオ、テレビなどの災害情報をよく聞きあわてず落ち着いて行動しましょう。
- 避難指示があった場合や、指示がなくても危険を感じたら直ちに避難しましょう。
- 服装は活動しやすいものに、携帯品は必要品のみにして背負うようにしましょう。
- 避難するときは2人以上で、はぐれないようお互い注意をして避難しましょう。
- 地域で定められた避難場所に徒歩で避難しましょう。(自動車による避難は交通混乱のもととなり、また緊急車両の妨げになります。)
- 被害が想定される場合は事前に子供や高齢者、病人などを安全な場所に避難させましょう。
- 避難にあたっては、大雨により浸水している場所や、強風により看板や屋根の鉄板等が飛んだりしますので、慎重に行動してください。