1.やさしさと共生するまち

公開日 2013年02月25日

(基本的な姿)

市民一人ひとりのライフスタイルや価値観が尊重され、常に健康で生きがいのある生活を営める環境づくりがすすむとともに、すべての市民が住み慣れた地域の中で世代や性別などを超えて交流し、共に支え合うふれあい豊かな地域社会が実現しています。

個性的で活力あふれる高齢化社会の到来とともに、障害者や自立困難になったお年寄りが、地域社会全体の力であたたかく支援されるシステムが形成されています。

また、市民一人ひとりの生涯各期に応じた健康づくりの体制が整備され、保健と医療が密接に連携した生涯健康づくりと健康管理システムが確立しています。

子供を安心して生み、健やかに育てる環境づくりがすすんでいます。

(点描)

[福祉]

  • お互いに支え合う心やボランティア活動の輪が広がり、個人や家庭、社会の仕組みがだれにもやさしい関係として確立しています。そして、一人ひとりの市民が地域社会の担い手として活躍しています。
  • お年寄りも障害のある人も住み慣れた地域で顔見知りの人々とともに充実した暮らしをおくっています。
  • 介護を必要とするお年寄りや障害者の暮らしを支援するのは、家族を含め地域全体の役割との考え方が定着し、そのためのデイ・サービスセンター(※1)が地区ごとに整備されています。
  • ショートステイサービス(※2)、ホームヘルパー派遣などきめこまかで多彩な在宅介護支援サービスが定着し、介護者の負担が軽減されています。
  • 在宅のお年寄りや障害者のための訪問看護や訪問診療が成果をあげています。
  • 施設での介護が必要なお年寄りのための受入れ体制が整うとともに、個人の自立性を尊重したケア・ハウス(※3)など、安全で安心できる老後の暮らしへの選択肢が増えています。
  • 介護機器の利用システムが確立し、ハンディキャップ(※4)に応じた機器が適切に利用されるとともに、専門の技術者による機器の補修や開発が行われています。
  • 核家族化がますます進展するなかで、高齢者が保有する資産の有効活用のシステムづくりがすすんでいます。

住宅については、代々子に相続させる永代居住から1代限りの住まいとして位置付ける終身居住の考え方が強まり、高齢者がその住宅の資産価値を活用して、老後の介護費用に充てたり、質の高いサービスが受けられる有料老人ホームの入居費用に充てるなどのニーズに対し公的な機関による支援システムがつくられています。また、良質な住宅の若年世代への移転システムが形づくられています。

[健康]

  • 登別市民は、すべて赤ちゃんからおとしよりまでIC(集積回路)を利用した健康カードを所持しています。
  • それには個人の健康に関するさまざまな情報が入力され、血液型やアレルギー体質の有無はもとより過去における病歴と治療経過、使用薬品など生涯健康管理のための基礎データが蓄積されています。
  • 温泉を利用したプール、全天候型球技場、アスレチック、体育館、武道館などの施設が整い、それぞれが自分にあった方法で健康づくりに取り組んでいます。また、豊かな自然は、そのままで健康づくりに最適な場です。森林浴コース、ホーストレッキングコース(※5)、ジョギングコース、サイクリングコース、散策路など登別の自然を楽しみながらの健康づくりが特徴となっています。
  • 市民ひとりひとりが自分の能力と目標に応じた健康づくりができるよう医師、健康指導者、保健婦が一体となったプログラムづくりがすすめられているほか、きめこまかなソフトが整備されています。
  • 「かかりつけ医」が定着し、日常の健康管理はもとより病気になった時など適切な治療が受けられ、また、診療所と総合病院との連携など地域医療体制が確立しています。
  • ドクターカー、ドクターヘリ、救急救命士などが配置され、市民の信頼に応える高度な救急救命体制が確立しています。

[子育て]

  • 子供を安心して生み健やかに育てる環境づくりがすすんでいます。子供は単に両親や家族だけのものではなく、地域社会を構成する重要な社会的存在であり、子供の存在を尊ぶという意識が強まっています。子を生み育てる喜びや楽しみ、充実感が出産や子育てに伴う不安や労苦を上回り、人生における貴重な意味として受け止められています。
  • 女性の社会進出や勤務形態の多様化がすすむなかで、仕事と子育ての両立を支援する乳児保育、夜間保育、企業委託型保育、臨時保育あるいは長時間保育など多様な支援体制が確立しています。
  • 保育所は、地域の人たちに広く開放されていて、お年寄りと子どもたちとの交流が積極的にすすめられています。また、育児の経験不足や相談相手がいないなど子育てに悩みをもつ親の子育て相談がいつも受けられる体制が整っています。
  • また、子育ては、男女平等の共同作業との意識が定着し、男性の育児休暇、家事分担があたりまえのこととなっています。
  • 子育て家庭の住環境改善のための仕組みが普及し、また、公的賃貸住宅においては、多子世帯優先入居方式が採用されるなど、住宅事情による少子化傾向が解消されています。


(※1)デイ・サービスセンター
在宅の体の弱いお年寄りや障害者等に対し、通所によって、入浴・食事・日常生活動作の訓練などのサービスを提供するセンター

(※2)ショートステイサービス
介護者が病気などのため一時的に介護が困難になったときに、要介護者を福祉施設等で短期間預けること

(※3)ケア・ハウス
安心して自立した生活を営めるようにする介護付高齢者向けの集合住宅

(※4)ハンディキャップ
年齢や身体的な特性により、健常者とは異なった生活条件を有するために、社会的不利を負うこと

(※5)ホーストレッキングコース
乗馬による散歩や山歩きを行うコース

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