公開日 2026年04月21日
論語などを活用した「まちづくり」について
登別市は、まちづくりを進めるにあたり、多くの市民の皆さんと市役所が、ひざを交えてまちの魅力を語り合い、意見を交換しながら、どのようにすればこのまちが住んでみたい・住み続けたいと思える魅力あるまちであり続けられるようにするために、できること、するべきことをお互いに協力する『協働のまちづくり』を目指しています。
『協働のまちづくり』を進めていくためには、市民の皆さん一人ひとりが思いやりや広い視野をもって、「家族や友人、ご近所付き合いを大切にする」ことや「自分のためだけではなく、誰かのため、まちのために何かをなそう」、「自ら進んでこの地域・このまちを良くしたい・元気にしたい」、そのように思える気持ち(道徳心)の醸成が大切です。
登別市では、「町内会活動」や「ボランティア活動」、「市民活動」など、さまざまなまちづくり活動が積極的に行われていますが、これらのまちづくり活動にさらに多くの市民の皆さんが参画することやまちづくり活動に参加するきっかけへと繋げることにより、温泉で有名な「のぼりべつ」が、「観光地」だけではなく、「観光客へのおもてなしの心をもった市民がたくさんいるまち」として魅力を高めていきたいと考えております。
思いやりの心をもち、おもてなしの心を高めてもらうための取組の一つとして、孔子の子孫である孔佩群(こうはいぐん)を招聘し、中国の孔子が唱えた『論語』などを活用しながら、『論語』などに込められた思いを理解していただくことにより、まちづくりに取り組もうとする気持ちの高まりや人と人との繋がりを大切にするといった心の醸成を図るため、2016年度(平成28年度)から、『論語』などを活用した「徳育を推進するまちづくり」を進めています。
孔子の子孫 孔佩群(こうはいぐん)とは
・孔子南方子孫76代目、字は「仰芝」
・中国広東省生まれ、元小学校と専門学校の教諭
・2001年に日中友好交流研修で来日
・日本最古の学校と言われている栃木県の「国指定史跡 足利学校」
で5年間、論語の普及、観光振興に従事
・2016年3月に登別市に移住(登別市職員)

論語とは
論語とは、今から約2577年前の中国の春秋時代に生まれた思想家・教育家である孔子の言行録や孔子が弟子に語った、約500の句を20編にまとめたものです。
孔子とは
・中国の思想家、教育家、政治家、哲学家
・[姓名] 孔丘(こう きゅう)(孔子は孔先生の意)
・[字] 仲尼
・[生年月日] 紀元前552年9月28日
・[没年月日] 紀元前479年4月11日
・[出生地] 魯国昌平郷鄹邑(現在は山東省曲阜市)
論語と日本の関係
古代に日本に伝わった「論語」は日本史上の出来事や日本独自の思想の形成に大きな役割を果たしました。江戸時代に庶民に広まり、明治以後も読まれ、今なお読み継がれています。礼儀や感謝の気持ち、他人への思いやりなど日本人の倫理観やマナーは「論語」の影響を強く受けており、小中学校の道徳教育のベースになっています。「論語」は日本人の精神形成に欠かせない古典なのです。
論語を読み解く核心の言葉
「仁(じん)」
他者も自分と同じ人間であることを認めて、他者を愛する心であり、他人への思いやりです。
「義(ぎ)」
私利私欲に惑わされず、人として常に正しい判断ができ、正しい行動ができることです。
「知(ち)」
人が修めるべき教養や知識を学んで物事の本質を見抜き、利欲に迷うことなく、善悪を判断する力です。
「信(しん)」
約束を破らず、嘘をつかない、人を信頼することなど誠実な人間であることを示す。
「礼(れい)」
他者を敬う態度や振る舞い礼儀作法、社会規範を意味する。心の内面にある仁が他者を敬う態度や言動となってあらわれたものです。
「孝(こう)」
子供が両親、祖先に対して敬愛の心を持つこと。良好な親子関係を築くことは「孝」が家庭の秩序を守ることだけでな
く、それが国家や社会の秩序を保つことに繋がると孔子は考えています。
「恕(じょ)」
自分の望まないことを他人にもしないようにする思いやりです。
「君子(くんし)」
学識・人格ともに優れ、立派な志を持ち、人や世の為に尽くすのにふさわしい者です。
「小人(しょうじん)」
誘惑に弱く、欲望を前にすると初志も平気で捨ててしまう「徳」がまったく身に付いていない人物です。
「中庸(ちゅうよう)」
中は過不足のないこと、庸は平常という意味で、中庸は過不足のない適度な態度を常に保つことを意味する。ものの見方
や行動が一方に偏らない、ほどよい中間を得ていることです。
「悌(てい)」
兄弟の間の自然な情愛である。
論語に登場する主な弟子
「顔子」...孔子の最愛の弟子です。慎ましやかな生活を送り、出世や名誉も望まず、ただ孔子の教えを理解して実践しようとする姿に周囲からはいつか「孔子の継承者」と呼ばれるようになりましたが、40歳で亡くなってしまいました。
「子路」...「論語」に登場する回数は最多です。剛毅実直な弟子、武勇に優れたが軽率な部分があり、孔子によく叱られたがその一方で孔子は子路を可愛がっていました。衛の国の大臣に仕えますが、内乱で命を落としました。
「曾子」...孔子とは40歳も歳が離れていました。孔子の教えをよく理解して後世に伝えた弟子です。一日に何回も反省する内省的な人物であり、孝行心もあつく「孝経」という書物の書者でもあります。
「子貢」...弁舌に優れ、外交に能力を発揮、商材の持ち主と呼ばれ、孔子一門を経済面で支援しました。いつまでも孔子への尊敬の念を忘れず、孔子の死後は6年の間喪に服していました。
主な活動紹介
本市では、論語などを活用しながら徳育の推進に向けて、講座、幼児教育、地域活動、展示、情報発信など、さまざまな形で取組を実施しています。これらの活動は、これまでの実績を踏まえながら、現在も継続的に行われています。
■ 大人講座・学習活動
テーマに応じた講座等を通じて、日常に活かせる学びの機会を提供しています。
【市内】

【道外・海外】

■ 幼児の取組
幼稚園・保育所において、日常生活の中で心を育む取組を行っています。


■ 情報発信(ラジオ等)(第1・3水曜日13:30~)
地域メディアラジオ放送局FMびゅ~等を活用し、継続的に情報発信を行っています。これまで実施してきた取組については、内容を整理し、以下のようなテーマに分類しています。
■ テーマ分類
1. 学び・成長
日々の学びや自己成長、継続することの大切さに関する内容
2. 志・生き方
自分のあり方や人生観、目標を持つことの重要性に関する内容
3. 家庭・家族
家庭における関係性や思いやり、支え合いに関する内容
4. 人間関係
信頼関係や他者との関わり方など、対人関係に関する内容
5. 社会性・公共性
地域社会の一員としての意識や公共心に関する内容
6. 仕事・役割
役割意識や責任感、社会における立場に関する内容
7. 行動・実践
日常の行動や習慣、実践の積み重ねに関する内容
■ 論語の展示による取組
各施設において、来訪者が気軽に立ち止まり、人との関わりや日々の行動について考えるきっかけとなる展示を行っています。こうした考え方は、日本の暮らしの中でも大切にされてきたものであり、身近な形で触れられる機会づくりを行っています。

