公開日 2019年07月25日
市の産業構造は、産業別就労人口でみると第3次産業従事者が全体の73%を占め、林業従事者などの第1次産業従事者は1%と非常に少なく、都市型の産業構造を見せています。
本市の総面積21,221ヘクタールのうち、森林面積は15,551ヘクタールで総面積の73%を占めており、そのうち民有林面積は5,175ヘクタールで全て一般民有林となっています。また、民有林のうちトドマツ及びカラマツを主体とした人工林の面積は817ヘクタールであり、人工林率は16%と全道平均を下回っています。
市は、森林の有する多面的機能の持続的な発揮に向けて、これまで国や道の森林整備事業予算や市単独予算などにより森林の整備を進めてきましたが、森林所有者の経営意欲の低下や森林所有者の不在化、相続による世代交代などから整備が行き届かない森林の増加が懸念されます。このため、本市は、国から譲与される森林環境譲与税を有効に活用して、次の方針に基づき、適切な森林の整備やその促進につながる取組を計画的かつ効果的に進めます。
1 森林整備の推進
本市の人工林では、森林経営計画を作成し、所有者自らが整備を進めている森林は422ヘクタールを占めており、計画的な森林の整備が進められております。このため、一部の整備が行き届かない森林の所有者に対しては、市や意欲と能力のある林業経営者などに森林の経営・管理を委ねるよう働きかけ、地球温暖化や山地災害の防止に貢献する森林整備を推進します。
2 人材育成・担い手確保
市内の林業事業体登録制度に登録している事業者は0社であり、施業は、近隣市町の事業体を活用することとなりますが、就業者の高齢化が進むとともに、新規就業者の確保が難しい状況にあります。このため、林業事業体が所在する近隣市町との連携を図りながら、新規就業者の確保や通年雇用化の促進、就業環境の改善など、林業就業者の安定確保に向けた取り組みを進めます。
3 木材利用の促進
登別市地域材利用推進方針に基づき、公共建築物等の地域材利用の促進を図るとともに、森林バイオマス製品及びエネルギー利用の拡大に努めます。
4 普及啓発
土砂災害の防止など森林の果たす役割や森林整備の必要性などについて、市公式ウェブサイトなどを利用し、地域材利用の意義について、情報発信を進めます