公開日 2016年08月25日
場所:第2委員会室
1.市長あいさつ
本日はお忙しい中、平成28年第4回定例記者会見にお越しいただいたこと、そして、記者会の皆様には日ごろからまちの有力な情報や市が伝えたい情報を都度お伝えいただき、この場をお借りして心から感謝申し上げます。
お陰さまで、このたびの登別市長選挙におきまして、引き続き市政運営を担うこととなりました。
今後も、登別市の市民の皆様のご期待にお応えできるように、多くの市民の皆様と今まで以上に対話を重ね、未来に希望の光が差し続ける登別のまちを共に描いていくため、4年間、決意を新たにして市政の推進に努めていく所存でありますので、ご理解・ご協力をお願いいたします。
現在、平成32年の市制施行50周年に向けて、当市の郷土に関する歴史資料を整理保存し、先人の足跡を長く後世に継承する市史を新たに発行するため、市史の編さんに向けた取組を進めているところでございます。
昨日8月24日には、市史編さんの方針や内容に関する協議、そして原稿内容の確認などを行っていただく市史編さん委員会の委員の皆様に委嘱状をお渡ししたところでございます。
市史の編さんに向けて、当市の昔の街並みや日常生活の様子が分かる資料に関する情報収集を新たに加えていきたいと思っております。そういった中で、市史編さん委員の皆様のほかに、ボランティアで市史編さんに協力してくださる方をもっと多く募っていきたいと思います。例えば、写真撮影が好きな方に過去に撮影した風景や特別な時期に発生する自然現象なども出てくるとありがたいと思っております。いずれにしましても、市になって50年という節目をどのように市民の皆様にお伝えするか、また、外に向けてどのようにPRするかを、私が担わせていただくこの4年間の結果の一つとして作らせていただければと思います。
今週末の8月27日と28日の2日間、登別温泉で『第53回 登別地獄まつり』を開催いたします。
恒例の『エンマ大王からくり山車』や『鬼みこし暴れ練りこみ』に加え、2日間の『鬼踊り大群舞』など、色々と工夫を凝らしていますが、見に来られる方は、地元の皆様はもちろん、全国そして国外からのお客様が宿泊に来ていますので、そういった皆様に喜んでいただけるように、また、55回・60回に向けて、一緒に体験ができるような仕組み作りを観光協会と共に行い、少しずついい意味で変えていけるようにしたいと思っています。
ぜひ、活気あふれるお祭りの取材をしていただき、記事にしていただくことを切にお願いいたします。
また、その翌週の9月3日と4日の2日間で、『第28回 幌別地区手づくり祭り』が開催されます。
この催しでは、毎年多くの民間の露店が並びますし、当市の姉妹都市である宮城県白石市と神奈川県海老名市の特産品が販売されます。お時間とお財布に余裕があれば、記者の皆様にもご購入いただいたり、新聞記事の一部にしていただけたりするとありがたいと思っています。
白石市・海老名市との交流については、皆様もご存じのことかと思いますが、白石市とは昭和58年に、海老名市とは昨年の平成27年に新たに姉妹都市提携の盟約を締結しております。
平成27年11月には3市の町内会・自治会による広域の連携協定である『海老名市・白石市・登別市における自治会等の相互連携・協力協定』を締結しており、民間の結束も今年ますます増えていきそうです。
海老名市民の皆様が市民ツアーをしてくださったり、白石市の町内会の皆様が幌別地区手づくり祭りに合わせて、1つか2つの自治会が来られたりする話を聞いております。少しずつこの関係を深めていきたいと思います。
札幌市の白石区も11月に地下鉄白石駅と合体した白石区役所の新庁舎が出来るとお聞きしているのですが、そこに、白石区の郷土館を併設すると聞いております。そこに登別市・白石市も上手に関わっていけたらと思っています。
札幌市長と色々とお話をしながら白石区長さんとの具体的な話を進めていけたらと思っています。
オリンピックの件ですが、現時点では教育委員会の社会教育グループが担当になっていますが、2020年のオリンピックを視野に入れながら、これからの登別市のスポーツシーンについて考えを巡らせているところです。
聞くところによると、今回のメダリストは41人だそうですね。国内のメダリストの方と何か接点を結べるかどうか、あるいは、例えばリオオリンピックに出場された海外選手の方をお呼びすることができるかどうか、リオオリンピックに関係することを調べ、東京オリンピックにつなげていきたいと思います。
一つの手段として、デンマークに研修に行った中学生派遣交流団が本日報告をしに来られます。今回、日本はバドミントンで金メダルを取りましたが、確か決勝戦でデンマークと対戦しています。例えば、そういったメダリストたちを、デンマークとの友好を通じて呼べないかなど、色んな可能性を検討していきたいと思っています。また、パラリンピックの関係では、障がい福祉について可能性を見つけなければいけないと思っています。
今、フィールドとして、登別市で可能な部分を今一度洗い出して、また、地元の障がい者団体の協力もいただいて、もう一度、東京オリンピックパラリンピックに向けて、一つでも何か身になるものを実績として残せたらと思っておりますので、改めて皆様方にはご協力を頂ければと思います。
さて、平成28年第3回登別市議会定例会の議案等でありますが、
・平成27年度一般会計及び特別会計の歳入歳出決算の認定に関わる案件
・平成28年度一般会計の補正予算に係わる案件
・条例の一部改正等
など、報告2件、議案15件を予定しています。
各議案などの詳細はお手元の資料をご覧ください。ご不明な点などがございましたら、後ほど担当から説明いたします。
改めてこの登別市議会第3回定例会で市長所信を発表させていただき、これからの4年間、しっかりと地についた市政運営を行っていきたいと思っておりますので宜しくお願いします。
2.質疑
(室蘭民報):市長が公約に掲げていたJR登別駅のバリアフリー化について、現在の状況と今後の展望についてお伺いしたい。
(市長):現時点での進捗状況についてですが、先日、JR北海道の駅業務部長の方に登別市の大きなスタンスをお伝えし、JR北海道の登別駅に対する現在の考えをお聞きしたところです。そこから、前回の円卓会議で話が進められたバリアフリー化についてゼロから協議していきたいと考えております。バリアフリーの考え方については、障がい者を対象としたものと観光客の利便性を追求したものがございますので、どちらを優先するかをまずは協議していくことになるかと思います。
また、JR登別駅舎と駅舎周辺とをバリアフリーの中でつなげていく必要があると考えます。
私としては、私の任期の節目、登別市の市制施行50周年、東京オリンピック開催が全て2020年でありますので、2020年までに一つの方向性が形として見えるよう検討していきたいと思います。
相手がいることですので、JR北海道はもちろん、商工会議所や観光協会、旅館組合と年内に何回でも話し合いの場を設けたいと考えております。
また、全市的な観光を背景としておりますので、連合町内会の皆さんにも当事者意識を持っていただくため、地区懇談会などの場で情報交換や情報提供をしていきたいと考えております。
(北海道新聞):JRは改修についてお金を出すのか。全体的な話も聞きたい。
(市長)まず、バリアフリー化をするためには、市が考えているバリアフリー化についてJR北海道に協力していただけるかどうかという点が重要となってきます。
バリアフリー化をする方向になった場合、JR北海道の敷地内での改修となりますので、それに対する財源や機能などを聞きたいと考えております。
機能の面で一つ懸案事項と考えているのは、バリアフリー化を進めていく中で、現在の人道橋が機能を果たせるのかということです。機能が果たせないようであれば、さらなる財源が必要となってきます。
まずJR北海道が、北海道全体の中で室蘭本線をどの程度重要視しているのかという観点を含めて話し合いを進めていかなければならないと考えておりますので、総合的に聞いていきたいと思います。
JR登別駅のバリアフリー化にあたって、JR北海道からは、財源に余裕がないという話が来るでしょうから、市としてどの程度の覚悟を持っているかという点が重要となってくると思います。
他の事業との兼ね合いもありますので、2020年を目途とする中で何年度に予算を計上していくか、今年度中に方向性を示すことができるよう努めていきたいと考えておりますが、相手のいる話ですので、今後の進捗についてはご理解いただきたいと思います。
(NHK室蘭放送局):市がバリアフリー化の財源を負担する可能性を除外せずに協議を進めていく考えか。
(市長):JR北海道の所有地ではありますが、JR登別駅のバリアフリー化について市が財源を投入する理屈が成り立つのであれば、投資をせざるを得ないと考えています。
市が財源を投入するために重要となる観点が2つありまして、一つは観光振興をさらに発展させられるかという観点、もう一つが登別市民の足を守れるかどうか、障がいのある方の助けになれるかどうかという観点で、このような点を総合的に考える必要があります。
市の予算として執行するためには、市議会のご理解が必要不可欠ですので、民間が主導となって行っている各種市民会議などに市も入り、その中で市議会に随時情報提供を行い、ある一定の時期に市の覚悟が見えたときには、できるだけ早急に仕事内容について発表したいと考えております。
現時点では財源確保の根拠となるものはまだ何もできていません。見込みの推計については調査・研究をしておりますが、これに様々な事業が加わってくるので、そこで優先順位がどうなってくるか正確に見極めたいと思います。
なお、整備の内容に応じて、JRが義務として全額負担するものもあれば、地元の自治体が一部負担して行うものもあります。
市が投資すべき内容は、場所や機材によって異なると思いますが、いずれにせよ市が協力しなければならない分野については、JR北海道と協議をしながらやっていきたいと考えております。
(NHK室蘭放送局):現状は、JR北海道が全額負担する事業形態なのか、地元自治体も負担する事業形態なのかはっきりしていないという認識で間違いないか。
(市長):そうですね。例えばJR幌別駅では改札口を出て人道橋を通って階段下りて通路を歩きますが、この階段と通路は市のものです。自由通路といってJR北海道のものではありません。そういったJR北海道の所有物かどうか見た目では分かりにくいものもありますが、今回のご質問ではJRが所有するものに限定して話しております。
(北海道新聞):以前、ホテルの耐震化について道の補助を使う検討しているという部としての考えを聞き、そのときは財源が未定とのことだったが、市長としてどのように財源を捻出するか考えを伺いたい。
(市長):ご存知の通り、昨年以前から耐震設計の補助などについては行っています。
私の中では、耐震化を支援していこうという方向で考えが固まってはいますが、いくつか条件がございます。
一つは財源確保についてで、これは市がどのように財源を捻出するかということもありますが、捻出するに当たって、今まである税収、たとえば入湯税など、使い道がきまっているものもある中で、耐震改修に歳入のどの部分を財源にあてるか考えなければなりません。市全体としてはやる方向で考えているものの、条件設定がクリアされないと明確にいえないところもございますので、今般の算定において、その部分について説明できるようにしていきたいと考えております。
(北海道新聞):財源としては入湯税を考えているのか。
(市長):なかなかお金には色がないものですから、基金の流用も財源の一つになり得るかと思います。ただ、入湯税の考え方として、観光協会や旅館組合などに助成金を出しているほか、消防インフラや道路、観光に関するものに充当しておりますので、その考え方の中で、耐震改修に係る一部費用に充当することができるかもしれません。
もしくは何らかの事業を削減させて耐震化に回すなど、財政担当者と煮詰めていきたいと思います。
財源確保ができるようになる時期と今事業をやっていかなければならない状況にタイムラグがありますが、登別市議会第3回定例会で議員の方から一般質問があると思いますので、先行して補助金を算定するなど、そのような話や常任委員会に対する情報提供する準備をしなければならないと考えています。
ただし、全部は出せないということはご理解いただきたいと思います。調整がかなり必要で、例えばお金に関係のないところでは避難拠点となるホテルは避難所としての役割がどのようなものなのか災害の種類によっても違いますので、防災担当者や各ホテルと話し合いをこれから行っていきます。
もっと目先の話をすると、5,000平米以上の棟がたまたま耐震の補助対象となっていますが、5,000平米未満の棟でも、避難所指定されているホテルは耐震化していかなければなりませんので、市としては、耐震化の意志に関して協定を結ぶよりも、市のホテル全体と、たとえば旅館組合と災害があったときの協定を結ぶ話し合いをしていきたいと考えています。
耐震改修のためだけに避難所指定をするのは枝葉末節かと思いますので、行政内部で話をしっかり煮詰めて関係団体と話をしていきたいと思います。
(北海道新聞):6棟が補助対象となるところ、先行して耐震化した1棟が補助対象から外れて5棟になったが、既に耐震化したこの1棟に対する救済措置は考えているのか。
(市長):その1棟は北海道内でどこよりも早く耐震化し、安全安心なホテルとして、また、北海道の観光地のリーダーシップをとってくれたホテルと認識しておりますが、そのようなホテルが補助制度の恩恵を受けられないということであれば、救済措置をすることが市の役割と考えています。
その1棟が対象とならないと言うことであれば、何らかの形で協議を進め、先方が納得のいく方法を考えなければならないと思っています。全く何も考えないと言うことはあり得ませんので、6棟のオーナーとの協議の中で、お互いに納得のいく結末を迎えたいと考えております。
(室蘭民報):JCHO登別病院の土地購入について話が進んでいるようだが、今後の動きはどういった形になるのか。
(市長):まず、4月に理事長・役員が来られて、本当に良いお返事をいただき、あの時点では安堵しました。
本番はこれからで、土地の購入が最初にあります。土地の購入の面積については、やはり必要である施設、いわゆる病院の施設、機能の規模や種類によって、さらに無駄にならないよう、先方の方で検討していると私は推測しています。
今回、9月に登別市議会第3回定例会があり、その間はなかなか正式訪問にいけないですが、第3回定例会が終わってすぐあたりに正式に敷地について、できれば早急に話をしなければいけないと思っています。我々が要望した6つの機能について、具体的な考え方を協議をさせていただきたいと思っています。
特に我々として外せないのは救急医療の維持です。ここを外されると何のための地域医療かわからなくなります。たとえば診療科の種類やベット数、病床数。こちらの方をなんとか9月の月末に話の土台に入れて、その始まりが土地の件と機能の件ですから、私としては年内に絶対決めなければならないという思いで、9~12月の登別市議会第4回定例会の終わりくらいまでには、何度かお会いができるように交渉をしたいと思っています。
これができなければ、建築の話がなかなかできないので、理想としては年明け、もしくは来年の年度明けに、建築の話に持っていけるような、そういう構想を市の責任において努力したいです。そのことによって地域住民、登別市民の皆さんがさらに新たな意見を我々に言っていただけると期待しています。ご質問いただいて恐縮ですが、我々なりには優先順位は高くして交渉を進めていきたい。
もう一点、温泉の方々から今の話と同時に重要と言われていることがありまして、現状のJCHO登別病院の施設と土地をどうするかという話についてです。
地元から聞かれるのは必須ですので、年内の話題の中に入れさせてもらえればと思っています。その話もJCHO登別病院に伝えたいです。
ただし、JCHO登別病院に対する風評被害や患者さんと病院との関係がありますので、中によっては、もしかしたら非公開になるものも一部あるかもしれませんのでご了承いただければと思います。
あくまで登別東町3丁目に関しては、全面的に公表できるよう私も努力して情報提供に努めますので、信頼の中でご理解いただけたらと思います。
(北海道新聞):先の市長選で具体的な公約を示していないと認識しているが、議会で公表する予定はあるのか。
(市長):今回の市長選では、5本の具体的な公約を出したところです。9月1日、登別市議会第3回定例会初日に発表する所信表明では、具体的な項目まで出しますので、それを4年間の間に、横断的な組織の中で具体的に煮詰めていきたいと考えています。
その中には、今回ご質問いただいたJR登別駅や耐震化、JCHO登別病院についても入れております。
ただ、これらの案件については交渉を重ねて進めていくものもありますので、現時点で4年間の具体的手法について述べることができないものもたくさんあるというのはご理解いただきたいと思います。