公開日 2016年01月06日
場所:第2委員会室
1.市長あいさつ
新年あけましておめでとうございます。本日は、お忙しい中ご出席をいただき、誠にありがとうございます。旧年中は、日頃から市政に関する報道などご協力を賜り、心からお礼を申し上げます。
市のまちづくりの指針となる『登別市総合計画第3期基本計画』は、平成28年度から向こう10年間の登別市が進むべき道を示す重要な計画です。計画づくりは一昨年3月から始まり、市民による『市民検討委員会』と市職員による『庁内検討委員会』が約1年半にわたり熱のこもった議論を重ね計画案を作成し、平成27年第4回市議会定例会に提案したところです。委員の皆様に熱心に取り組んでいただいたことは、当市が常に心がけている『市民と行政の協働のまちづくり』の理念を体現したものであり、まちづくりへの熱い想いがしっかり詰まった計画案と考えております。また、第3期基本計画に連なるものとして、『登別市まち・ひと・しごと創生総合戦略』を策定し、住みつづけたい、住んでみたいと思える魅力あるまちを目指し、取り組みを進めています。住民自治のさらなる進化として、連合町内会と毎月、将来についての意見交換を行っており、市民と行政による協働のまちづくりに取り組んでいるところです。
昨年は、市制施行45周年の節目の年であり、登別市をより良いまちにするため、多くの方と対話を重ねるとともに、『夢フォーラム』を開催し、市制施行50周年という大きな節目に向けて、まちの将来を語り合うなど、市民と行政は、皆さんが思い描くまちの実現に向けてともに取り組んでまいりました。
また、これまでも官民での交流を展開してきた神奈川県海老名市と盟約の調印を行い、晴れて姉妹都市となりました。海老名市との交流は、それぞれの姉妹都市である宮城県白石市を通じて交流を深めていき、平成23年には3市で『トライアングル交流宣言』に調印し、互いの市の物産展を毎年開催するなど、交流のステージをさらに高めていった経緯があります。行政が先行して育んできた両市の関わりでありましたが、交流を重ねていくごとに市民レベルでの機運も高まっていき、相互の住民からの後押しもあり今回の姉妹都市締結に至りました。この絆を前提に、国の新型交付金を活用して、恐らく初の試みである姉妹都市連携型の取り組みを、当市から2市へ提案することを考えております。
今年1年間『心(こころ・真心)』の一文字を念頭に、市政に取り組んでいきたいと考えております。『心』には、私自身や行政職員が市民に真心を尽くし、市民の皆さんは対外的に真心をもって尽くす、という願いが込められています。
本年は、北海道新幹線の開業が控えています。札幌延伸も含め、いわゆる北ルートが注目を集めるところでありますが、当市を含めた南ルートについて、豪華クルーズトレインである『トランスイート四季島』の乗り入れも予定されていることから、今後も他市町村と連携し、しっかりPRに務め、観光振興や経済の活性化に繋げていきたいと考えております。
1月2日に室蘭市で3名の方がお亡くなりになる交通事故が発生しました。謹んで哀悼の誠を捧げます。このような悲惨な事故は、登別市内でもいつ発生するかわかりませんので、心を改めて事件事故や交通安全の啓発を行ってまいりますので、市民への情報提供に向けてご協力をお願いします。
2.質疑
(北海道新聞社):先ほどのあいさつで述べられた、地方創生型の新型交付金について、事業内容と時期、交付金の枠組みなどの説明を。
(市長):交付金の補助枠の中から10/10の補助の適用となるものを考えています。小さな自治体でも補助に該当するよう、可能性を見出すことを考え、近隣市町村との連携を超え、遠隔地である姉妹都市の白石市と海老名市との連携を検討しています。
(北海道新聞社):観光客が3市を周遊するイメージなのか。
(市長):そうです。3市はそれぞれ、ショッピング、歴史探訪、癒しなど、持ち味が違うことから、それぞれの特色を活かしたものを考えています。
(北海道新聞社):北海道新幹線と四季島について、新しい取り組みは。
(市長):取り組みの前に、まずJR東日本へ出向き、情報連携を図ることを考えています。南ルートでの四季島の最終地点は、現段階では登別駅の予定となっていますので、同駅の整備も考えていきたいです。
(北海道新聞社):登別駅の改修を考えているのか。
(市長):部分的な改修も視野に入れています。JR北海道も市も予算に制約があることから、民間の知恵も借りながら行っていかなければならないので、市内各種団体などにも協力を依頼しているところであります。
(北海道新聞社):登別駅周辺も含めての改修も考えているのか。
(市長):登別観光全体に向けての周辺整備として、登別温泉の玄関口である登別駅周辺も含めての改修を考えています。
(北海道新聞社)今年の市長選に向けての現状の考え方。出馬するのであればどのようなことを行うつもりか。
(市長):第3期基本計画の議決も得られていない現状においては、議決へ注力している段階ですので、出馬するしないについては白紙の状態です。今後、後援会や市内各団体からのご意見や評価ももいただいた上で判断したいところです。まず今は、残りの任期一日一日を大切にしていきます。
(室蘭民報社):道徳心を養うための知的創造空間について、市民憲章の意義との関連も含めて、もう少し詳しく説明を。
(市長):知的創造空間の中には、自分のまちを大切にする心、そして、自分を大切にしつつ、他人も大切にする心も含まれています。その精神は市民憲章に含まれていますので、きちんと意義を理解していただくため、唱和を今後も推進していきたいと考えています。もう一つは、まちを愛するためには、まち全体を知ることが大事ですので、市史編纂について市制施行50周年を目途に進めているところです。地域の歴史や地理、そのようなことを知ることでまちに愛着をもってもらうことができると考えます。三つめは、白老町にできるアイヌの象徴空間との関連です。象徴空間はアイヌの方の生活様式などについて多く紹介するかと存じますが、登別市ではアイヌ文化について発信できると思っております。北海道での精神文化の背景に、アイヌ文化の中に昔からあった精神が息づいていると考えます。道徳心については、子どもたちに教育していく前に、大人が知っていくことが重要です。町内会などの関係機関と協議し、手法を検討していきたいと考えます。
(室蘭民報社):知的創造空間への取り組みは、いつごろから行う予定か。
(市長):新度早々から会議体を作り、意見を聞いていきたいと考えています。また、アイヌ文化の振興について、白老町と話をしているところですが、東京オリンピック・パラリンピックの際に、アイヌ文化の紹介などを世界に行う話が進んでいるそうです。
(北海道新聞社):知的創造空間というものはソフト事業なのか、あるいはハード事業なのか。
(市長):スタートはソフト事業からと考えています。事業を進めていき、例えば偉人の言葉が入った日めくりを作るであるとか、偉人語録集の冊子を配布するということになれば、ハード事業への展開になるかと思います。市制施行50周年に、一部でも実現できればと考えます。