公開日 2015年08月28日
場所:第2委員会室
1.市長挨拶
8月7日(金)まで開催しておりました『地獄の谷の鬼花火』を今年も無事に終えることができました。多くの観光客の方や市民の皆さまに、登別温泉にお越しいただくために始めた『地獄の谷の鬼花火』は今年で10周年を迎え、6月1日の初日は、平日にもかかわらず約1,280人の方が来場しました。記者の皆さまに積極的な報道をしていただいたお陰です。心から感謝申し上げます。
また、8月8日(土)と9日(日)の2日間、川上公園で『第3回のぼりべつ夏祭り』が開催されました。食と文化の祭典ということで、中身等については課題もあったと聞いていますが、課題の発見や日々の修練ということで、長い目で見守り、行政としてお付き合いしていきたいと思います。特に、市の若手職員が一生懸命協力してくれたことに対して、非常に嬉しく思っています。いぶりマルシェや、私も参加させていただいた『登別閻魔やきそば大食い選手権』には、札幌市在住の大食いタレント・アンジェラ佐藤さんが来て下さり、人並み外れた特技や発想を持つ方が有名になるのだということを改めて実感しました。来年に向けて、新たな登別ブランドの開発のPRになったかと思います。今後、『登別閻魔やきそば』に関しては、さまざまな事業が展開されることを期待しています。
そして、明日8月29日(土)と30日(日)の2日間は、登別温泉街で『第52回登別地獄まつり』を開催します。
恒例の『閻魔大王からくり山車』や『鬼みこし暴れ練りこみ』に加え、特に、『鬼踊り大群舞』では、例年、市内各町内会の皆さまに踊りの輪に加わっていただき、祭りを盛り上げていただくとともに、時には観光客の方と交流をしていただくことで、『市民の元気』を見せ、『まちの元気』に繋げていただきたいと思います。
同じく8月30日(日)には、しんた21で『ふれあいフェスティバル2015のぼりべつ』が行われます。現在、障害福祉の分野で『登別市ぬくもりある手話条例』の制定に向けて日々邁進しておりますが、関係者の皆さんが一同に会し、楽しい時間を過ごしながら、未来に向けて新たなヒントを得られる機会になればと思います。
9月には『幌別地区手づくり祭り』や『第38回登別漁港まつり』、『消防・救急フェスティバル』など、市内ではこれからもさまざまな催しが開かれます。
また、8月27日(木)、第3期基本計画市民検討委員会から提言書をいただくことができ、市政運営にとって大切な日となりました。次の議会の審議上程を一つの目標として、パブリックコメントを行うとともに、直接意見を伺いに行く場を地区懇談会で設けたいと考えています。毎年、地区懇談会には町内会役員の方が非常に多く出席していただいており、人数も限定されていましたが、今年は、私が第3期基本計画の説明をさせていただくとともに、市長が札幌や東京などへの出張時にどのような職務を行っているのかなどを市民の皆さんにお伝えしてはどうかというお話をいただきましたのでその点についてもご説明したいと思います。
議会議員の皆さんには、パブリックコメントのほかに地区懇談会での情報提供の在り方について、事前に議会に情報提供を促し、議会軽視にならないような方向性で進めていきたいと思います。
来年度から第3期基本計画の10年間の最初のスタートを切ることができるように準備して参りますので、ご理解をいただくとともに、記事掲載等でのご協力をお願いいたします。
さて、本定例会の議案でありますが、
・平成26年度一般会計及び特別会計の歳入歳出決算の認定に関わる案件
・平成27年度一般会計の補正予算に関わる案件
・条例の一部改正等
など、議案17件、報告2件を予定しています。各議案等の詳細はお手元の資料をご覧ください。
ご不明な点などがございましたら、後ほど担当から説明いたします。
2.質疑
(室蘭民報社):平成27年度一般会計補正予算の民生費の中の登別温泉ふれあいセンター運営管理経費について、同センターの所有者である道南バスから無償譲渡の話があるが、今後の耐震化の工事など市が保有することでのコスト増について、温泉街の住民からは後ろ向きの声が聞かれる。今回、約450万の調査費を拠出するとのことだが、譲渡を受ける意向があっての調査なのか。
(市長):譲渡受け入れの意思はあります。室蘭工業大学の協力のもと調査を行った結果、建築家やデザイン等に歴史的価値が認められたことや、登別温泉地区は土砂災害指定エリアだということがその理由です。駐車場を含めた登別温泉ふれあいセンターが、唯一両側の山の真ん中にある避難場所であるため、防災の観点から安心を与える場所になると考え、安全地帯の確保のために調査をするに至りました。同センターは、過去に市から道南バスの手に渡り、維持管理されてきました。公共性の高い建物として、市も無償譲渡を受け入れるかどうかしっかり考えるべきだと思っています。道南バスの心意気や駐車場との兼ね合い、交通の利便性・機能の問題を加味して、予算をいただき、調査をしていきたいと思います。
(室蘭民報社):昨日で、市長の任期が残り1年となった。現在の心境、今後の抱負は。
(市長):市長就任から7年目となり、感謝しております。これまで職員や市民の皆さんと推進してきたまちづくりは、小泉内閣の三位一体以降、我慢の7年でした。起債償還の目途がついたのも去年から今年にかけてです。残り1年何をするかではなく、少なくとも今後10年の未来を見据えて残りの任期を全うすることが、市長冥利に尽きます。第3期基本計画のスタートを切れるということを自分自身のモチベーションの糧にしたいと思っています。
(室蘭民報社):札幌市などで協働のまちづくりが進み、町内会の活動を活用する動きも出てきており、町内会加入の条例制定も検討している。また、釧路市では、町内会の活動をフェイスブックで発信している。登別市も道内でも先進的に協働のまちづくりを進めているが、このような道内の動きについて市長の考えは。
(市長):札幌市では不動産業者が家賃に町内会費を含めている仕組みを構築しています。登別市も1年ほど前に、町内会が加入促進に非常に悩んでいる旨を宅建協会の前会長に伝え協力を求めていますが、連合町内会が本当にどうしたいのかという点を現段階で模索中のため、返事は保留状況となっています。町内会自体が自主的な運営をどうするのか、町内会費の回収目標などを持たないと、95単位町内会がまとまらないのではないかと推測している。宅建協会と連合町内の話し合いの場を重視し、市が後押ししていきたい。また、条例が必要になった場合には、市民の皆さんと意見交換しながら進めていきたいと思います。
(北海道新聞社):国民健康保険会計の逼迫により来年度以降の税率改定について運営協議会が開かれる。税率アップについてどう考えているか。
(市長):国保の税率は改定したい。黒字である以上国保の税率を上げずに3・4年間税率改正をしていませんでした。今回、黒字も無くなり税率アップを検討することとなりましたが、病院に掛かる人数も多くなり、医療費も高くなっていることを加味すると、一人一人の負担は増えていきます。本来であれば毎年、もしくは定期的に行っている税率アップを、今回久しぶりに行う検討に入っており、どれだけアップするかは国保に加入している市民次第のため、昨年の地区懇談会では、医療費が上がらないように元気な体でいてください、と何度もお話しました。その上で、市民が使う医療費がこれだけ増えていることは、市役所の責任ではなく、市民一人一人の責任です。市は、税率を上手く合わせながら、プラスマイナスゼロの運営ができるように調整していきます。税率アップを抑えるためには、市民の皆さんが病院へ掛からないことが必要です。市としても、ジェネリック医薬品の活動の啓発などを行っていきたいと思います。
(北海道新聞社):公共施設の整備方針について 学校統廃合・本庁舎の耐震改修についてのお考えは。
(市長):学校以外の公共施設全般は、老人憩の家など大小さまざまな施設があります。今後は町内会の統廃合もありうるかもしれないので、それに合わせて臨機応変に公共施設が存在すべきと考えます。現存する公共施設をすべて維持する考えはありません。あくまで、将来の見通しを立てた上で施設運営が必要であるかどうか判断し、長寿命化や解体、統廃合を含めて考えていきたいと思います。
(北海道新聞社):本庁舎の場所を含めて検討したいという話があったがその点はどうか。
(市長):本庁舎のことを考える前に、幌別地区の役割、エリア全体の位置付けを明確にした上で、庁舎の存在意義を示したいと思います。その上で、施設そのものは大きく4つに分かれます。新築、既存施設に間借り、移転新築、耐震化です。どの方向性にするかの決定は喫緊の課題ですが、実施はまだまだ先になります。明日にでも何とかしたいという気持ちがあるが、一方で、まずは子どもたちの居場所である施設の安全面が一番だと考えているため、教育施設は現時点でプライオリティが高いと考えています。
(教育長):アンケート調査の実施と委員会を立ち上げ、市の統廃合の基本的な考え方を各学校の将来の児童・生徒数の推移を提示しながら検討し、まとめました。2年間が1つになる複式学級が出てくれば検討を本格化するが、当面、市としては1学年1学級以上、中学校は3学級以上を基本に置き、地域の状況を把握しながら個別協議会を作って具体的に個別対応していきたいと思います。既に小規模化されている学校は、幌別東小学校、登別西陵中学校、登別小学校が挙げられます。まずは幌別地区ということが1つ大きな課題になると考えています。学校運営協議会のような組織を作っているので、そこで基本方針の説明と意見交換をします。現段階では地域と共にある学校づくりなど、学校に支援をしていく雰囲気の醸成段階であり、「私たちもそのようなことを考えなければいけない」という思いを地域全体が認識してきています。
具体的な話としては、市のこれからの基本的な考え方、たとえば市営住宅などの空き家について検討することや地域の課題、あるいは、子どもたちの課題が持ち上がれば、個別の協議会を作って具体的な検討をしていきたいです。
(北海道新聞社):経済界などから「小笠原色が足りないのでは」という声が聞かれる中で、残り任期1年で実現したいこと、第3期基本計画の中に小笠原カラーを出したいものはあるか。
(市長):実現しなかったもので、今期中に実現したいものはいくつかある。耐震化などで予算を使ってしまっているが、4年の中で公約に着手はしている。概ね8割から9割は完了もしくは継続しており、次年度の4月1日に繋げていきたい。小笠原カラーとしては、第3期基本計画では市長らしくないカラーはあるかもしれない。誰もが考えたことのないであり、それは例えば、観光、教育、福祉の横断的な分野です。まずは9月頃から市の部長職に考えを伝えて、企画ができた時点で議会や市民の皆さんに相談したい。第3期基本計画では3つの柱を立てており、その中の一つは小笠原カラーと言えると思います。ハレーションをおこすかもしれないが、遅くとも11月には皆さんにお伝えできるようにしたいと思います。
(朝日新聞社):プレミアム旅行券の狙いと期待について伺う。
(市長):地方創生の一環で、北海道よりも早く打ち立てた企画が好評を博した。この旅行券は観光振興につなげるために必要だと思ってやっています。本州の観光名所で実施しており、必然的に登別市も作らなければと思っています。市民・市民以外も購入できる物なので非常に扱いやすいと思います。