第1章 やさしさと共生するまち
第6節 女性も共に参画する地域社会をつくる
[基本的な考え方]
女性と男性がお互いの人権を尊重し合い、それぞれの個性と能力を発揮しながらともに支え合う男女共同参画社会の形成が求められています。そのためには、「男は仕事、女は家庭」といった旧来の役割分担意識に伴う女性への偏見の除去が大切です。単に女性であるという理由だけで差別を受けたり、生き方に制約を受けたり、能力の発揮を妨げられる社会は、真に開かれた社会とは言えません。
時代の進展とともに男女平等を目指した法律や制度が整備され、さまざまな分野への女性の進出が見られつつありますが、いまだに固定的性別役割分担意識が根強く残っています。この意識は、長い歴史の過程の中で単に市民一人ひとりの意識だけではなく、社会の仕組みや生活習慣、社会慣行、文化等に深く根付いています。
これらを払拭し、真に男女共同参画社会づくりをすすめるため、男女平等に向けての意識づくりやあらゆる分野への女性の参画を促進するとともに女性の社会参画を支える福祉の充実に努めます。
[施策の基本方向]
1.男女平等の条件づくり
家庭、職場、学校、地域など様々な分野での固定的性別役割分担意識を変革するため、男女平等の観点にたった啓発活動を推進するとともに教育や学習、情報提供、相談事業を充実します。
また、男女の均等な雇用機会と待遇を確保するため、男女が仕事と家庭を両立できる環境づくりに努めるとともに就労条件の整備を促進します。
2.様々な分野への女性の参画促進
様々な分野への積極的な女性参画を促進するため、組織などの方針や意志決定等の場への女性登用を推進するとともに、女性に関する様々な問題の解決に向けて、女性たちが互いに連携を強めていく場と機会を拡充します。
3.女性の社会参画を支える福祉の充実と母性の尊重
高齢化や核家族化の進行の中で、女性の社会進出を促進するため子育て支援対策や高齢化対策を充実するとともに次の世代の生命を引き継ぐ母性を尊重し、地域社会全体で母性を保護する環境づくりをすすめます。
[主要施策]
1.男女平等の条件づくり
◆男女平等に向けての意識づくり
・男女平等について市民の関心や理解を深めるための啓発活動を強化します。
・男女の自立と平等に関する理解と意識の向上を目指した学習機会と場づくりを推進します。
・情報提供と相談事業を充実します。
◆働きやすい就労条件の整備
・就労についての情報の収集、提供体制を充実します。
・国や北海道と連携して男女雇用機会均等法の定着を促進するため啓発活動を推進するとともに女性の再雇用制度の普及を図るよう企業等への働きかけに努めます。
・女性の労働状況の実態把握に努めます。
・国や北海道と連携して相談体制の整備に努めます。
2.様々な分野への女性の参画促進
◆方針決定への参画促進
・審議会等の委員への女性登用に努めるとともに、各種団体等に対して方針決定の場への女性参画をすすめるよう働き掛けに努めます。
・女性があらゆる分野へ参画していこうとする意識の醸成をすすめるとともに各種研修による能力開発を支援します。
◆市民活動の促進
・女性の自主的な活動を促進します。
・まちづくりの主体者としての連帯意識を高め、女性の自主的な文化活動やボランティア活動などの活発化を促進します。
3.女性の社会参画を支える福祉の充実と母性の尊重
◆福祉の充実
【第1章第1節、第2節、第4節、第5節参照】
◆母性の尊重
・母性保護について、正しく理解し、認識を深めるよう啓発活動を充実します。
・母性保護の基本的知識を普及するため学習機会の拡充を図ります。
・母子健康教育、健康相談を充実します。
・保健婦等による訪問指導、相談事業を整備充実します。
◆健康の増進
【第1章第3節参照】